陽気なギャングの日常と襲撃のあらすじ・作品解説
陽気なギャングの日常と襲撃は、祥伝社より発売された伊坂幸太郎原作の小説作品である。この作品は、陽気なギャングシリーズの2作目にあたり、1作目のタイトルは「陽気なギャングが地球を回す」であった。また、1作目は前田哲監督、松竹配給で映画化もされているが、映画版は原作小説とストーリーが異なる部分がある。 この作品は、前作からの登場人物である史上最強の天才強盗4人組が巻き込まれた4つの奇妙な事件を描いた小説である。その天才強盗4人組のメンバーは、他人の嘘が見抜けてしまう人間嘘発見器の成瀬、そのほとんどがでたらめだが言葉が湧き水のようにあふれてくる演説の達人響野、動物と自然をこよなく愛するスリの天才久遠、コンマ1秒単位の正確な体内時計を持っている雪子。協調性のかけらも無いような4人であるが、4人がそろうと嘘のような素晴らしいコンビネーションを発揮する。 小説は新書版と文庫版が発売されているが、文庫版には文庫化記念ボーナス短編が収録されている。
陽気なギャングの日常と襲撃の評価
陽気なギャングの日常と襲撃の感想
待望の続編
「陽気なギャングが地球を回す」の彼らがまた帰ってきた! というので喜んだ伊坂ファンはとても多いのではないだろうか。時系列的には前作の続きだが、ストーリーはつながっているわけでもないので、前作を知らない人でも十分楽しめると思う。同じメンバーが出ている、というだけで楽しい、面白い小説。ただ、もともとそれぞれ別々に雑誌に掲載された4つの話を一つにまとめた上で加筆修正されているので、前作のような疾走感にはやや欠けるというか、比べてしまうとちょっと見劣りしてしまうかなぁ、と思う。それでも個性的なキャラクターたちの魅力や、またも張り巡らされた伏線には脱帽させられる作品。
続編!
前作に続きやはり変わらないのが個性的すぎるキャラクターです。内容的にも前作と同じようにおもしろくスピード感など情景もすぐに浮かんでおもしろいのですが、それに歯車をかけるのはやはりこの四人組。前作にどっぷりとはまってしまっていたのでこの続編はめちゃくちゃうれしかったんです。やはり、期待を裏切らない四人とそれを支える会話文の多さ。このシリーズはほんとに好きなのでもっと続編というか、番外編みたいなのが発行されたらいいな、とひそかに思っているのですが…。それほどおもしろい作品なんです!だから少しでもきになったのなら、読むことをお勧めします!本当におもしろいです。
キャラが個性的
「陽気なギャングが地球を回す」に続き、読みました。前作もそうですが、とにかくキャラクターが濃い…。時間を正確に把握できるとか、超すばやく財布を盗めるとか、演説がとにかくうまいとか…各自いろいろな「才能」をもっています。ここまで際立った個性の人はなかなかいないと思うけど、人って誰しも何かしら得意なことがあるんだと感じました。それを全面に出すか、出さないで埋没させるのかの違いかもしれません。そのあたりがとにかく「奔放」。私はコレが出来る!と全面に押し出し、それを活かしてチームワークを組む。それが爽快感につながり、読んでいてとても楽しい気持ちになれます。