PKのあらすじ/作品解説

二期らしい作風

近年の伊坂幸太郎さんはいろいろと挑戦をされているようで。今作もそのうちの一冊と言えると思う。以前の作風が好きだった自分としては、どんな仕上がりになっているのだろう、と何の前知識も無く読み始めたが、読み終わって納得。パズル的な要素も残しつつ、新たな試みも取り入れているような気がした。未来にテーマを当てた３つのお話が収録されていて、３つはそれぞれに絡み合っている。表紙にドミノの写真が使われているが、まさにそんな感じ。でも最後まで読んでも明かされない謎は残るし、読後感があまり爽やかではなく。読み終わって面白かった！と単純に言えない複雑な物語だったように思う。