陽気なギャングの日常と襲撃の感想一覧
伊坂 幸太郎による小説「陽気なギャングの日常と襲撃」についての感想が5件掲載中です。実際に小説を読んだレビュアーによる、独自の解釈や深い考察の加わった長文レビューを読んで、作品についての新たな発見や見解を見い出してみてはいかがでしょうか。なお、内容のネタバレや結末が含まれる感想もございますのでご注意ください。
待望の続編
「陽気なギャングが地球を回す」の彼らがまた帰ってきた! というので喜んだ伊坂ファンはとても多いのではないだろうか。時系列的には前作の続きだが、ストーリーはつながっているわけでもないので、前作を知らない人でも十分楽しめると思う。同じメンバーが出ている、というだけで楽しい、面白い小説。ただ、もともとそれぞれ別々に雑誌に掲載された4つの話を一つにまとめた上で加筆修正されているので、前作のような疾走感にはやや欠けるというか、比べてしまうとちょっと見劣りしてしまうかなぁ、と思う。それでも個性的なキャラクターたちの魅力や、またも張り巡らされた伏線には脱帽させられる作品。
続編!
前作に続きやはり変わらないのが個性的すぎるキャラクターです。内容的にも前作と同じようにおもしろくスピード感など情景もすぐに浮かんでおもしろいのですが、それに歯車をかけるのはやはりこの四人組。前作にどっぷりとはまってしまっていたのでこの続編はめちゃくちゃうれしかったんです。やはり、期待を裏切らない四人とそれを支える会話文の多さ。このシリーズはほんとに好きなのでもっと続編というか、番外編みたいなのが発行されたらいいな、とひそかに思っているのですが…。それほどおもしろい作品なんです!だから少しでもきになったのなら、読むことをお勧めします!本当におもしろいです。
キャラが個性的
「陽気なギャングが地球を回す」に続き、読みました。前作もそうですが、とにかくキャラクターが濃い…。時間を正確に把握できるとか、超すばやく財布を盗めるとか、演説がとにかくうまいとか…各自いろいろな「才能」をもっています。ここまで際立った個性の人はなかなかいないと思うけど、人って誰しも何かしら得意なことがあるんだと感じました。それを全面に出すか、出さないで埋没させるのかの違いかもしれません。そのあたりがとにかく「奔放」。私はコレが出来る!と全面に押し出し、それを活かしてチームワークを組む。それが爽快感につながり、読んでいてとても楽しい気持ちになれます。
面白い作品です
『陽気なギャングが地球を回す』の続編です。読み終わった後、ほんわかとした気分になるミステリーです。ミステリーを読んで、後味が悪い作品よりは、救いのある作品や、ほんわか系の作品の方が嬉しいです。第一章「悪党達はそれぞれの日常を過ごし、時に、他人の世話を焼く」が特に好きです。文章が面白くて読んでいくうちに、もっと読みたい!続きが読みたい!という気持ちになります。文章力がとても高いと思います。伏線がたくさんあって、それがちゃんと回収されていて感嘆してしまいます。続編から読み始めてしまったので『陽気なギャングが地球を回す』を、今度是非読みたいと思います。
愛すべきギャングたち、再び。
またまた、あの陽気なギャング4人組が帰ってきました。前作に引き続き4人の持つ「特技」は、そのままに銀行強盗をやっちゃいます。相変わらず楽しくガヤガヤとしゃべりながらテンポよく進んでいくので、サラリと読めてしまいます。前回とは、ちょっと違って今回は4人が別々のトラブルに首をつっこんでいきます。それが、だんだんと1つの大きなヤマに集約していくという後になればなるほど、のめり込んで読んでしまう、そんな本です。途中では止められません。そして今回も、広辞苑風の例文にやられてしまいました。【羊】の説明文に「執事の読み間違え」と書いてあったりします。まだまだ、他にもたくさんあります。気になりますよね!