予知夢の評価
予知夢の感想
不可解な事実を、違った角度から見れる快感
不思議な出来事を化学で解明東野圭吾氏による短編推理小説。ガリレオシリーズの第2弾となり、テレビドラマでも原作として制作されています。5つの短編集からなりたっている構成で、どの作品も超能力を思わせる不思議な現象から、科学の力をもって、湯川教授が証明してくれるストーリー。人間が不思議な超能力や霊的のような不思議な現象につきあたると、これは科学では解明されない神秘的な現象だと、いかに信じやすく、頼ってしまっているのだなと思います。実は、現実をみるよりも、神秘的な何かにすがる事で、悲しい現実や辛い事から回避しているのかも知れません。実際、湯川教授の科学的な証明で、驚きながら事件を解明していきます。確かに、科学で証明してしまえば、動かぬ証拠となるのですが、科学で証明されればされるほど、なぜか悲しい結末になるのです。殺人のためのトリックや動機、自殺を他殺にするための仕掛けは、トリックが解明する面白...この感想を読む
1作目の方がおもしろかったかな
探偵ガリレオシリーズの2作目なのですが、個人的には1作目の方がおもしろかったように思います。物理学準教授を引っ張り出すためには、どうしても不可解な事象を起こさざるを得ず、その事象の原因は科学的でなければならず、その縛りに作者がからめとられているような印象を受けました。短編集なので、作品の数は多く、なぞ解きはそこそこの分量でということになるので、仕掛けは違ってもどこか似たような臭いがするというか・・・。おもしろくないわけではないんですけど・・・。読んでいて、「頑張って考えたんだろうな」という感じをつい抱いてしまうのがちょっと残念です。次は長編っぽいので、また新しい感覚で読めるかもしれないので、それを楽しみにしています。