炎上する君の評価
炎上する君の感想
まるでアジア屋台の麺類の読み味
少し楽しく再読できる豆知識2010年の作品、2本目の短編、野生時代2008~2010に掲載。ただし「風船の落下」は書き下ろしだ。西加奈子はインタビュー番組(NHK:SWITCHインタビュー 達人達)で「おかっぱの女の子と三つ編みの女の子が自分の新しい何かに向かって走っているところが浮かんで、場面をつなげていった」と、表題作「炎上する君」の1場面を語っている。彼女は過去には頭に浮かんだ場面から物語を紡いでいくことが多かったようで、小説家としては文字や文章が浮かぶようになりたいと思っていたらしい。2014年の「サラバ!」で「初めて文字が浮かんだ」とやはり前述のインタビューで語っている。得意の「あかん人」がどうにか再生に向かう作風、短編でも健在8作収録中「トロフィーワイフ」以外はダメダメなキャラ=西加奈子の表現で言えば「あかん人」がきっかけをつかんで自分なりに生きていくという、これまでに何度も描い...この感想を読む
大人向けの、ファンタジーな短編小説集
強烈にファンタジーな話ばかりです。なのに、子供向けじゃないなあ、と思うのです。はっきり、大人向けだと。なぜなら、大人の孤独を描いたものばかりだから。そこから一歩。踏み出すまでの話。そんな短編小説集です。「甘い果実」に、山崎ナオコーラが、実は男性だったという描写があるので、以前山崎氏のを読んだ本では、確か女性だったけど…と思ったけど、自信が無くなり、調べたら、やっぱり女性でした。「?」と思って、この話だけが良く分からなかったので、★を減らしました。すみません。理解力がないだけなんですが。読みやすいけれど、ちゃんと理解するには、やわらかい頭が必要なのでしょう。
まっすぐ。
西 加奈子さんの短編小説集。全部で6篇あるんだけどどれも個性的で面白い。力強かったり、繊細だったり、コミカルだったり色んな味のある短編が詰まっている。その中でも「炎上する君」は自分の中で一番面白かったかな。真面目で、なんでもこなせて優秀、男など必要なしと思っている2人が、恋をしたとたん。。。。その過程がなんとも言えず面白い。あーぜひ読んでもらいたい。全部の作品に言えるのはどの作品の主人公もまっすぐ今を生きていること。現実に向かって、真っ直ぐに生きている姿はいいなぁと思える。自分を否定せずに生きていこう!そう思える。読んで間違いなしの作品だと思う。