月と蟹のあらすじ/作品解説

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月と蟹

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月と蟹の評価

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文章力
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月と蟹の感想

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鬱々とした雰囲気の中描かれる、大人になること

未成熟ゆえの鬱屈物語の主人公である慎一は、小学生の男の子。幼児ほど無垢ではいられず、けれど大人にはなりきれない微妙な年頃だ。未亡人である母親の恋人の存在、人の死に(直接的ではないが)関わったことのある義足の祖父に、経済的に不自由な生活、学校でのいじめ。負の性質に満ちた環境を割り切れず、その不満を苛立ちとして周囲に漏らし続ける様子は幼く、慎一の精神がまだ稚拙なものであることを表している。クラスで唯一自分に優しくしてくれる女の子に好意を抱くも、それをクラスメイトからのからかいの種にされることをひどく屈辱的に感じているのも男子小学生らしいといえる。しかし同時に友人の家庭の事情を察して無言の中に気遣いを見せたり、自分たちの神頼みを現実逃避と心のどこかで理解しているなど、大人的な性質をのぞかせることもある。この大人になりきれず子供にもなりきれない、いわゆるモラトリアムという時期は、最も他人が許せ...この感想を読む

5.05.0
  • めるりんめるりん
  • 129view
  • 2070文字
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