小鳥ちゃんが可愛いです! - ぼくの小鳥ちゃんの感想

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ぼくの小鳥ちゃん

4.554.55
文章力
4.75
ストーリー
4.55
キャラクター
4.63
設定
4.32
演出
4.00
感想数
4
読んだ人
6

小鳥ちゃんが可愛いです!

5.05.0
文章力
5.0
ストーリー
5.0
キャラクター
5.0
設定
4.5
演出
4.5

寒い日の朝、突然ぼくの部屋にやってきた小鳥ちゃん(白文鳥らしい)と、僕とその彼女の日常のお話。1時間もあれば読めてしまいます。挿絵がなかなか味があっていいです。 この物語には、固有名詞はありません。そして「ぼく」は、「小鳥ちゃん」と会話ができます。なぜだろう?どうも、この小鳥ちゃんだけではなく、以前この部屋に住みついた事のある小鳥ちゃん(雀)とも会話できていたらしい。。ので、これは僕の能力なのだろう。 魅力的な小鳥ちゃんのちょっとしたわがままに振り回されているぼく、と、そんな小鳥ちゃんにも親切に接する彼女。。に、小鳥ちゃんは少しだけ嫉妬しているようにも見えます。写真立てを倒したりとか。 いつも一緒に居る、「彼女未満」の存在である「小鳥ちゃん」と、人間の「彼女」との狭間で揺れ動いている、「ぼく」の心情が面白かったです。でもこれって、ペットを溺愛する恋人を持つ人には、「彼女」の心は理解できるものかもしれないですね。

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江國ワールドの魔法にかかる江國香織は、枠をもたない。普通という概念がない。1+1が、江國ワールドでは1.5なのなら、それは1.5なのだ。不思議ちゃんとユーモアは紙一重であり、江國さんは、1.5を最後まで突っ走るから、一見滑稽だと思えるものも、ユーモアに見えてくる。どんなに障害が降ってこようと、我が物顔でびしびしとそれを跳ね除けるから、1.5が魔法のように魅力に変わる。『ぼくの小鳥ちゃん』もそう。“ぼく”の彼女は、花で言うと黄色いカーネーションのように清潔で、数字で言うと2のように気がきいている。らしいが、そんなわけはない。普通に考えれば、黄色いカーネーションが清潔であるとは限らないし、2が気がきいているなんて、聞いたこともない。しかし江國ワールドでそうであるなら、そういうことなのだ。そうして読者には、知らないうちに、2がきらきら輝く一等星みたいに素敵に見えてしまうのだ。もう2しか見えない。それはもうまる...この感想を読む

4.24.2
  • MAKOMIMAKOMI
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