ぼくの小鳥ちゃんのあらすじ/作品解説

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ぼくの小鳥ちゃん

4.554.55
文章力
4.75
ストーリー
4.55
キャラクター
4.63
設定
4.32
演出
4.00
感想数
4
読んだ人
6

ぼくの小鳥ちゃんのあらすじ・作品解説

ぼくの小鳥ちゃんは、1997年11月に、あかね書房より出版された、日本の童話小説である。 1999年には、第21回路傍の石文学賞を受賞しているほか、全国学校図書図書館協議会選定図書や日本図書館協議会選定図書にも選ばれるなど、高い評価を得ている作品でもある。 2001年12月には、新潮社より、新潮文庫として発売もされている。 この作品は、雪の降るある日、アパートの窓から「ぼく」が住む部屋に、突如、迷い込んできた、体調10センチの小さくて白い「小鳥ちゃん」と共に過ごした日々の日常生活を描いた物語である。毎週末になると「ぼく」の家に遊びにやって来るガールフレンドをどこか意識しているようなコケテッシュさを持ち、わがままだけどしっかり者で、なぜか憎めない「小鳥ちゃん」と、「ぼく」、そして、「ぼく」のガールフレンドとの三者の間に流れる、幸せで、時に切ない、淡く不思議な三角関係の日々を綴ったラブストーリーである。

ぼくの小鳥ちゃんの評価

総合評価
4.554.55
(4件)
文章力
4.754.75
ストーリー
4.554.55
キャラクター
4.634.63
設定
4.324.32
演出
4.004.00

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ぼくの小鳥ちゃんの感想

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期待どおり江國ワールドの魔法にかけられて(本作にぴったりの一曲を添えてみた)

江國ワールドの魔法にかかる江國香織は、枠をもたない。普通という概念がない。1+1が、江國ワールドでは1.5なのなら、それは1.5なのだ。不思議ちゃんとユーモアは紙一重であり、江國さんは、1.5を最後まで突っ走るから、一見滑稽だと思えるものも、ユーモアに見えてくる。どんなに障害が降ってこようと、我が物顔でびしびしとそれを跳ね除けるから、1.5が魔法のように魅力に変わる。『ぼくの小鳥ちゃん』もそう。“ぼく”の彼女は、花で言うと黄色いカーネーションのように清潔で、数字で言うと2のように気がきいている。らしいが、そんなわけはない。普通に考えれば、黄色いカーネーションが清潔であるとは限らないし、2が気がきいているなんて、聞いたこともない。しかし江國ワールドでそうであるなら、そういうことなのだ。そうして読者には、知らないうちに、2がきらきら輝く一等星みたいに素敵に見えてしまうのだ。もう2しか見えない。それはもうまる...この感想を読む

4.24.2
  • MAKOMIMAKOMI
  • 308view
  • 2297文字
PICKUP

小鳥ちゃんが可愛いです!

寒い日の朝、突然ぼくの部屋にやってきた小鳥ちゃん(白文鳥らしい)と、僕とその彼女の日常のお話。1時間もあれば読めてしまいます。挿絵がなかなか味があっていいです。この物語には、固有名詞はありません。そして「ぼく」は、「小鳥ちゃん」と会話ができます。なぜだろう?どうも、この小鳥ちゃんだけではなく、以前この部屋に住みついた事のある小鳥ちゃん(雀)とも会話できていたらしい。。ので、これは僕の能力なのだろう。魅力的な小鳥ちゃんのちょっとしたわがままに振り回されているぼく、と、そんな小鳥ちゃんにも親切に接する彼女。。に、小鳥ちゃんは少しだけ嫉妬しているようにも見えます。写真立てを倒したりとか。いつも一緒に居る、「彼女未満」の存在である「小鳥ちゃん」と、人間の「彼女」との狭間で揺れ動いている、「ぼく」の心情が面白かったです。でもこれって、ペットを溺愛する恋人を持つ人には、「彼女」の心は理解できるもの...この感想を読む

5.05.0
  • ぱきらぱきら
  • 157view
  • 408文字

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