まぶたの評価
まぶたの感想
独特の空気
好きな人は好きなのかな。短編集で、丁寧に描写された静かな物語がいくつも収められている。しかし分からない。難しい、というのとはちょっと違う、この作品を通して描きたかったことってなんなんだろう? というような。そこが分からないから面白いって言いにくいんだなー。タイトルにもなっている「まぶた」は、輪をかけて分からない(汗)。郵便為替が届くのをずっと待っている四十代の男N。本当に届くのか、主人公に対して何を思っているのかも不明。着替えたあとに「彼はうつむき、ズボンについた糸くずを屑かごに落とした。」という一文がすごく細かくて印象的で、この丁寧さはちょっと他では見られない文体だよなぁと思ったり。