『都の子』と私と
『都の子』この本は、江國香織さんの『号泣する準備はできていた』という本と同時進行で読んだ。初めて『号泣する準備はできていた』を読んだ時は、どうしても「分かりたい分かりたい」と思ってしまい、心を落ち着けて読むことができなかった。江國香織さんの別の本を読めば、ちょっと違った気持ちで『号泣する準備はできていた』を読めるかなと思い、少し遅れで『都の子』を読み始めることにした。「安っぽい飴の色」この本を読んでいる今、私は、高校生である。本文の「私は、制服姿の女学生のつける、色つきリップとよばれるリップスティックも好きだ。あの安っぽいつやつやの赤。」。私は、その瞬間、それに虜になった。色つきリップを想像するだけでドキドキする。赤いやつ。校則で、色つきリップはメイクと同じだからもちろんダメ。だけど、電車だけでいいから。付けていたい。今しか付けられない気がするから。私の特別なもの江國香織さんの言葉に触...この感想を読む
5.05.0
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