夜のピクニックのあらすじ/作品解説

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小説レビュー数 3,368件

夜のピクニック

4.754.75
文章力
4.75
ストーリー
4.50
キャラクター
4.75
設定
4.75
演出
4.63
感想数
4
読んだ人
36

夜のピクニックの評価

総合評価
4.754.75
(4件)
文章力
4.754.75
ストーリー
4.504.50
キャラクター
4.754.75
設定
4.754.75
演出
4.634.63

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夜のピクニックの感想

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歩行祭

「夜のピクニック」この本と出会ったのは、高校生の時である。貴子と融と同じ高校3年生の時。読解問題でこの本の存在を知った。作者の名前に見覚えがあり、ちゃんと読みたいと思った。高校生の時に自分でアルバイトをして稼いだお金で買った本だから、すごく愛着がある。表紙も気に入った。厚めの文庫本だったので、ゆっくり時間をかけて読んでいこうと決めていた。背表紙にかかれている「永遠の青春小説」というフレーズ。ここが一番のお気に入りである。読んでいる合間、読み終わった後に感じていたことは、「夜のピクニック」を高校生のあの時に出会い読めたこと、高校の10分の休み時間に、窓際の一番前の席、カーテン越しの日向が心地よいあの席で読めたことが何よりも嬉しかったのである。「青春」ってなんだろう。背表紙の「永遠の青春小説」このフレーズは、目にするたびに私をドキドキさせる。中学から、高校に進学するとき、少女漫画まではいか...この感想を読む

5.05.0
  • りんごりんご
  • 634view
  • 3010文字
PICKUP

長い人生を生きていくのと同じように、時々立ち止まったり休んだりしながらも、進み続ける旅を描いた作品

北高の名物となっているのは、毎年秋に行われる鍛錬歩行祭。これは夜中に数時間の仮眠を挟んで、朝の8時から翌朝の8時まで、ひたすら80kmという距離を歩き通すという行事。前半はクラス毎の団体歩行、後半は仲の良い者同士で歩くことができる自由歩行となっており、膝を痛めていた西脇融は、当日の朝になっても、自由歩行で3年間一緒に過ごしたテニス部の仲間と一緒に歩くか、3年になって親友となった戸田忍と走るか決めかねていました。そんな時、融の目に入ったのは、甲田貴子と遊佐美和子の姿。融は刺すような鋭い視線を甲田貴子に送ります。実はクラスメートや教師は知らないものの、融と貴子は異母きょうだい。中学の時、共通する父親の葬儀で初めて出会った2人は、偶然同じ高校に入学し、3年生になって同じクラスとなった今でも、一度も口を訊いたことがなかったのです。そしてこの3回目の歩行祭で、貴子は1つの小さな賭けをしていました。恩田陸の作...この感想を読む

4.04.0
  • dreamerdreamer
  • 114view
  • 1304文字

こんな行事があったらよかった!

恩田陸という作家が世に広く知られた作品ではないでしょうか。紀伊国屋書店の店員がえらぶ「キノベス」、そして第一回「本屋大賞」を受賞した、まさに本好きに選ばれし小説です。著者が高校時代に実際に経験した、約2日間歩き続けるという学校行事を舞台にした物語です。はじめてこの小説を読んだのは高校3年生の卒業間近で、「あぁこんな行事があったら!!」と思ったことを覚えています。ある登場人物が、「みんなで歩くだけのことがどうしてこんなに特別なんだろう」と話す場面がありますが、まさにその通りで高校時代にしか味わえない一瞬を切り取った青春小説だと思います。新潮社から出ている恩田陸さんの小説で高校生を主人公にしたものは、他に「六番目の小夜子」「球形の季節」があり、「夜のピクニック」と合わせて青春三部作と言われています。前の2作品がホラー・ファンタジー要素を秘めている一方、夜のピクニックにはそのような場面は一切...この感想を読む

5.05.0
  • おみおみおみおみ
  • 135view
  • 752文字

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夜のピクニックの登場キャラクター

榊杏奈

夜のピクニックの名言

みんなで、夜歩く。たったそれだけのことなのにね。どうして、それだけのことが、こんなに特別なんだろうね。

榊杏奈

主人公・貴子の親友・杏奈はアメリカ育ちの帰国子女。彼女が初めて日本の学校の行事「歩行祭」に参加し、感動して言った言葉です。この言葉が小説全体を通して繰り返され、この行事が生徒たちにとってどれほど大切なものか強調しています。単純なことの中にこそ、輝く価値があると思わせてくれる言葉です。

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