ナラタージュのあらすじ/作品解説

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ナラタージュ

3.633.63
文章力
3.88
ストーリー
3.75
キャラクター
3.38
設定
3.25
演出
3.75
感想数
4
読んだ人
7

ナラタージュのあらすじ・作品解説

ナラタージュは書き下ろしで2005年に角川書店から出版された小説である。作者が島本理生で、15歳で芥川賞候補に残り、野間文芸新人賞の受賞歴もある。本作品は、第18回山本周五郎賞候補に選ばれ、この恋愛小説がすごい!2006年版では第1位に選ばれたことにより人気にがさらに上がり、23万部を売り上げるベストセラーとなった。また2006年放送の、王様のブランチというテレビ番組で本作品の特集が組まれ、作者が出演した。 この小説は大学2年の二十歳である主人公が、高校時代に片思いしていた先生からの久しぶりの電話によって揺れ動く、不器用で純粋な激しい恋を描いた恋愛小説である。タイトルは映画などで、主人公が回想の形で過去の出来事を物語ることを意味する。これは作品とリンクしており、過去の先生に対する想いと二十歳になった時の想いが交錯している。 若い女性が主人公で著者も若いと言うことから、同世代の女性の共感を得た作品である。

ナラタージュの評価

総合評価
3.633.63
(4件)
文章力
3.883.88
ストーリー
3.753.75
キャラクター
3.383.38
設定
3.253.25
演出
3.753.75

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ナラタージュの感想

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島本理生 ガチの恋愛小説 その秀逸さと稚拙さ

島本理生、初の書きおろし作品!本作は2005年に発行されている。島本理生にとっては初の書きおろしで、執筆開始当初に予想したより枚数が大幅に増えてしまったらしく、読者が呼んでくれるか心配した、というエピソードが残っている。しかし出版されるとすぐにヒットし、2006年、宝島社の「この恋愛小説がすごい!」で第1位という評価を得た。読んだ後で知ったのだが、近く映画化もされると言うことで、今後も彼女の代表作という扱いの作品であることは疑い得ない。作者が書きたいことを、すべてを凝縮し(中略)たら、この本になりました、というこの時期の彼女を表す一作でもある。わたし自身の感想としては、主人公二人の恋愛の描写や顛末は秀逸、しかし脇のキャラたちが上手く主題に絡めず邪魔、というところだ。以下で詳細に分析していこう。 ○○賞候補が多い島本理生本作は山本周五郎賞の候補作になったものの、大賞は取れなかった。上記の...この感想を読む

3.53.5
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  • 169view
  • 3638文字
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ナラタージュの登場キャラクター

工藤泉

よみがな:くどういずみ 性別:女性 国籍:日本 住まい:1人暮らし 特徴:高校の演劇部の手伝いを機会に止まっていた葉山との関係が動き出す 価値観:葉山のずるい態度に失望 物語上での目的:妻が帰って来る身で行為におよぶ葉山に違和感を感じ関係の終結を求めた 専攻:国文学 学年:大学2年生 両親:父の仕事のためド...

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ナラタージュの名言

今でも呼吸するように思い出す。季節が変わるたび、一緒に歩いた風景や空気を、すれ違う男性に似た面影を探している。

工藤泉

この台詞は冒頭ででてきます。 婚約した男性と話をしているシーンです。 この台詞にでてくる彼とは婚約した男性のことではありません。 彼女が深く愛していた男性のことを冒頭で、今でも思い出す。と話しています。 呼吸をするように思い出すとは、常に頭にあるということ。 好きだが一緒にはいられなかった。 片思いの心情にとても近いと思います。好きな人を想う切ない気持ちをこの台詞が伝えてくれている気がします。

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