インストールのあらすじ/作品解説

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インストール

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文章力
3.86
ストーリー
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演出
3.57
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インストールのあらすじ・作品解説

インストールとは、綿矢りさによる小説。著者にとってデビュー作であり、初めて書いた処女作にあたる。 主人公は受験勉強に疲れて登校拒否になってしまった女子高生・朝子。ある日、自分の部屋のものをすべて捨ててしまおうと思い立って行動していた朝子は、青木かずよしという少年と出会う。小学生ながらコンピューターの知識が豊富なかずよしは、朝子に風俗チャットのアルバイトをもちかける。最初はまともに文字すら打ち込めなかった朝子だが、徐々に夢中になっていき…というストーリー。 綿矢は、この作品で第38回文藝賞を受賞し、2001年に小説家デビューした。当時17歳の現役女子高生で、2003年には「蹴りたい背中」で芥川賞を受賞したこともあり、累計発行部数は70万部を超えるベストセラーとなった。2002年の三島由紀夫賞の候補作にも選ばれており、選考員から高い評価を得ている。 2003年に漫画化、翌2004年には上戸彩主演で映画化されている。

インストールの評価

総合評価
3.713.71
(7件)
文章力
3.863.86
ストーリー
3.713.71
キャラクター
3.433.43
設定
3.863.86
演出
3.573.57

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高校生の壁

すべてにおいて価値を見いだす受験勉強に追われる朝子は突然何もかもがどうでもよくなり、部屋のものを片っ端から捨てます。大変な思いをしてまですべてを捨て去り、自分の身分である高校生、受験生という肩書までも捨てようとします。そこから物語は始まります。作者である綿矢りさも、このとき17歳という若さで華々しくデビューを飾ります。それに影響されて、昨年の芥川賞受賞者である羽田圭介先生が感化され、黒冷水でデビューするのですが、それは別の話になるので割愛。高校生の心情を生々しくリアルに表現できるのは、やはりリアルを生きている作者だからこそだと私は思いますが、本人は決して登場人物に自分を反映させるということはしないそうで、登場人物=作者と思われることに戸惑いがある、と大物作家さんとの対談でおっしゃっています。なので、主人公の心情が作者自身感じたリアルな感想ではない、けれど、思ってもいない焦燥感を自分のも...この感想を読む

4.04.0
  • 紫
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  • 2309文字
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