坂の上の雲のあらすじ/作品解説

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小説レビュー数 3,368件

坂の上の雲

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文章力
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演出
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感想数
3
読んだ人
9

坂の上の雲のあらすじ・作品解説

「坂の上の雲」は1968年から1972年にかけて産経新聞に連載された司馬遼太郎の長編歴史小説。秋山好古・真之兄弟、正岡子規の3人の主人公を軸に松山出身の若者が明治という近代日本の成長期をいかに過ごしたかという青春群像小説となっているが、後半は日露戦争の描写が中心となる戦争小説の趣が強調されている。 この小説の表題は、長い封建の世から明治維新を経てようやく目覚めた日本という国家が、昇っていけばやがて手が届くと思いながら登って行った近代国家や列強というものを比喩した切なさのこもったものとなっており、日本特有の精神や文化が西洋文化に対してどのような反応を示したのか、作者自身が正面から考察した作品である。 作者は本作を執筆するにあたり「フィクションを禁じて書くことにした」と述べているが、実際は史実と異なる点や創作部分が多々存在しており、司馬作品群の中でも特に議論を呼んだことでも有名である。 一方で人気作品、読み手によって様々な解釈ができる。

坂の上の雲の評価

総合評価
4.834.83
(3件)
文章力
5.005.00
ストーリー
4.834.83
キャラクター
5.005.00
設定
5.005.00
演出
4.834.83

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坂の上の雲の感想

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坂の上の雲を読んで近代日本を知る

近代日本の歩みを学べる一冊この本を読めば日露戦争からスタートした日本の戦争の歴史が私の今の生活にどのように関わってきたのかがわかる。もしこの戦争に負けていたらどうなっていたのかを想像してみると良いと思う。明治の漢たちの生きた美しい時代が蘇る日露戦争で大活躍した秋山兄弟を始め、名将とうたわれる東郷平八郎や、乃木希典、児玉源太郎をはじめ、正岡子規、夏目漱石など日本の近代化に貢献した偉人の生きた時代が如実に描かれている作品。偉人と呼ばれる彼らの生き様を通して歴史の転換期や彼らの人間的な魅力も見えてくる。いつの時代も若者が国を創るこの小説は単行本で全6巻にもなる長編小説なのだが、作家司馬遼太郎の代表作とも言える作品だ。小説の時代は明治時代の日本の世界における地位を確立した日露戦争をテーマに、そこに生きる人々の国に対する熱い思いが描かれている。日本は当時ロシアやイギリス、ましてやアメリカからすれ...この感想を読む

4.54.5
  • アヴァロンアヴァロン
  • 519view
  • 2022文字
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日露戦争の英雄兄弟

日露戦争で陸軍騎兵隊を作り上げた秋山好古と海軍で活躍した秋山真之の物語です。日清戦争後、大日本帝国はこれまでにないほどの強敵であるロシア帝国と戦うことになりますが、兄好古は対コサック騎兵を弟真之は対バルチック艦隊戦をそれぞれ考案し実際に勝利をおさめます。2人の凄さは教科書に沿って物事を進めていったわけではなく、敵を研究し尽くし自分達で教科書を作りあげて戦闘に勝利したところにあると思います。兄好古に関しては大日本帝国には騎兵隊が無く、騎兵隊を作るところから始め、騎兵隊用の戦術や戦略を考案し実行していきます。何においてもそうだと思いますが、ゼロから何かを生み出すということはとても大変なことであり、さらに好古の場合はそのできによって大日本帝国の命運が決まりかねない重責まで背負っていたわけですから、並みの神経ではやり遂げられなかったように思います。また弟真之も世界最強と言われたバルチック艦隊を...この感想を読む

5.05.0
  • kokohanakokohana
  • 174view
  • 517文字

坂の上の雲

「坂の上の雲」はNHKで、2009年から足掛け3年に亘って、年末の特殊な時間帯に特別番組として放送された。小生はそれ以前に既に、全巻読破していたので、非常に興味をもって観ていたのであるが、それにしても続編が一年間に亘って待たされると言うのは、余り例が無かったのではないでしょうか。この本を論評するには、余りに広大なほどのノンフィクションストーリーなので、一言では言い表せ切れないのである。 ただ、作者の冒頭の記述を借りれば、(テレビのナレーションにもあったかな)、「米と絹しか産せぬ百姓国家の中で、滑稽なほどに楽天的な連中が、ヨーロッパの古い大国を相手に、どう対決するか・・!」、云々。その滑稽なほどに楽天的な連中の物語は、明治期における日露戦争での名参謀と言われた秋山真之、好古兄弟と開明的歌人と言われた正岡子規を軸にして、四国・松山出身の三人の男達が織り成す友情と国家存亡の時とを合わせた大叙事詩的物...この感想を読む

5.05.0
  • orimasaorimasa
  • 185view
  • 469文字

坂の上の雲の登場キャラクター

和久正辰

よみがな:わくまさのり ニックネーム:わく 年齢(作品時):50代くらい 身長:ふつう 体重:ふつう 性別:男 国籍:日本 住まい:日本 所属:名古屋 特技:学門

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秋山好古

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