坂の上の雲
「坂の上の雲」はNHKで、2009年から足掛け3年に亘って、年末の特殊な時間帯に特別番組として放送された。 小生はそれ以前に既に、全巻読破していたので、非常に興味をもって観ていたのであるが、それにしても続編が一年間に亘って待たされると言うのは、余り例が無かったのではないでしょうか。 この本を論評するには、余りに広大なほどのノンフィクションストーリーなので、一言では言い表せ切れないのである。 ただ、作者の冒頭の記述を借りれば、(テレビのナレーションにもあったかな)、「米と絹しか産せぬ百姓国家の中で、滑稽なほどに楽天的な連中が、ヨーロッパの古い大国を相手に、どう対決するか・・!」、云々。 その滑稽なほどに楽天的な連中の物語は、明治期における日露戦争での名参謀と言われた秋山真之、好古兄弟と開明的歌人と言われた正岡子規を軸にして、四国・松山出身の三人の男達が織り成す友情と国家存亡の時とを合わせた大叙事詩的物語なのです。 テレビのほぼ冒頭場面で、兄・好古演じる安部 寛の一言が、妙に印象に残っているのです。 “人生、単純明快が一番じゃ・・!!”
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