まほろばとは『真秀』のこと
『まほろば』は奈良のことだと思ってました『まほろば』とは、広辞苑によれば『真秀』(マホ)に接尾語の(ラ)がついたもの、すぐれたよい所・国なのだそうだ。筆者によれば「まほろば」とは「まわりが山波にかこまれ、物成りがよく気持ちのいい野」で「もちろん、穀物がゆたかに稔っていなければならない」のだそうだ。今までなんとなく『まほろば』は奈良のことだと思っていたので、少々驚いた。しかし『真秀』とは、なんてきれいな言葉なのだろう。食物を実らせ、生活を支える土地というものが、どんなに大切か、人に影響を与えているかを考えた、この言葉を使う筆者の洞察力を感じた。今更の超大物作家に脱帽する司馬遼太郎氏の本を読むのは初めてなので今更の大物作家です。今まで縁のなかった東北地方の旅行を考えていて、「街道をゆく」を読んでみた。サクサク読める名文でひねくれたところが全くなく、時系列的に淡々と語られていて、内容も臨場感もあ...この感想を読む
4.54.5
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