痛みと共に生きる人生の歩みを描く
デンマーク人女性監督による初の英語作品2007年作品。デンマーク人の女性監督、スサンネ・ビアが初めて英語で手がけた作品です。俳優陣もハリウッドで活躍するスターたちを起用しています。ヨーロッパの監督が大きなバジェットでハリウッドで撮ると、その監督の良さのようなものが失われてしまうケースが少なからずあるように思うのですが、この作品に関しては紛れもなくスサンネ・ビアの作品、彼女らしい作品だと言えると思います。あらすじだけ見ると、陳腐なメロドラマになりかねないような題材を、上質な人間ドラマに仕上げておりさすがです。隅々まで彼女らしい感覚が行き届いており、どこに目を向けるかについてもぶれがなく、私はやはり彼女の作品が好きだなあと改めて思いました。スサンネ・ビアの描く男女の愛主演は、彫刻のように美しいハル・ベリーと、弱くだらしなく、でも優しい、放っておけない魅力をたたえたベニチオ・デル・トロ。彼女の男...この感想を読む
4.44.4
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