アニー・リーボヴィッツ レンズの向こうの人生の評価
アニー・リーボヴィッツ レンズの向こうの人生の感想
圧倒的な才能がすがすがしいくらい
魅力的な写真たちのバックストーリー確か記憶では、この映画が製作された2007年当時、アニー・リーボヴィッツのこれまでの仕事の集大成ともいえる大規模な世界巡回展が同時進行していました。この映像はその中、あるいはプロモーションとして組み込まれる素材のひとつというのがそもそもの位置づけだったのではないかと推測されるのですが、そのような状況の中で作られたゆえに、この作品は1時間22分という短い尺にも関わらず、非常に過不足なく、明快にアニーのキャリアの変遷をまとめあげたものになっています。いささか明瞭にすぎるくらいに、要素とストーリーが分かりやすく整理された感があります。しかしこの男らしく装飾を省いた、さばさばした描き方もまたいかにもアニーらしい。普段からアニーの仕事を近くでサポートしている実妹が監督しており、従って本人のインタビューも周辺の人々へのインタビューも充実しています。しかし何より、圧倒的な魅...この感想を読む