去りがたいだろう?それが人生だ。
ウィリアム“ビル"・パリッシュ
理解が深まる映画レビューサイト
映画レビュー数 5,784件
1934年の映画、「明日なき抱擁」を元に、マーティン・ブレストとアラン・スミシーによる監督による映画、ジョー・ブラックをよろしくは、死神との純粋なる恋愛を描いた作品である。 人間界に降り立つために青年の体を借りた死神。ブラッド・ピット演じる死神は、死期が近づいたアンソニー・ホプキンス演じる、ニューヨークのメディア会社の社長の前に現れた。死神は人間界に興味を持ち、死が訪れるまで案内を彼に願う。死期が近いことを知った彼は死神と死神の願いを受け入れ、ジョー・ブラックという青年として家族に紹介する。 社長の娘スーザンは死神という正体を知らずに、彼の純粋な心に惹かれていく。恋人がいながらも、愛を知らなかったスーザンは、同じように愛を知らなかったジョー・ブラックに情熱を覚える。 大切な父親を死の世界へと案内する死神。愛してはならないはずが、知らずに愛してしまったふたりの切なくも純粋なるラブストーリーである。
人懐っこい笑顔が印象的な始まり方この映画はブラッド・ピットが死神を演じている。その死神はブラッド・ピットが二役で演じている青年が事故で死んだその体を拝借したという形になっている。だから死神に乗り移られる前の青年とその後の青年は見た目は一緒でも別人ということになる。その難しい役をブラッド・ピットはうまく演じ分けていた。この青年とコーヒーショップで初めて出会ったスーザンは、人目で恋に落ちそうな表情だった。この表情がとてもリアルで可愛らしく、この女優に好感が持てた。この女優クレア・フォーラニはこの「ジョー・ブラックによろしく」で初めて知ったのだけど、この役はよくはまっていた。この映画の見所の一つはコーヒーショップでのブラッド・ピットだと思う。恐らく今まで見た映画の中でもっとも格好いい彼ではないだろうか。相手の警戒心を解いてしまう人懐っこい笑顔やいかにもリラックスした仕草など、母性をくすぐられ...この感想を読む
涙なしには見られない。ラストが近づくにつれて切なくなる映画だった。不思議な死神の魅力大企業の社長を迎えに死神がやってくるが、死神は社長ビル・パリッシュの寿命を延ばす代わりに、「この世」を案内してくれと取引を持ち掛ける。そんな奇抜なストーリーなのにどうしてこんなに感情移入できるんだろう。俳優の演技?脚本?監督?作品自体はゴールデンラズベリー賞にノミネートされたというが、そんなにひどい映画だっただろうか?1934年に公開された『明日なき抱擁』という映画のリメイクらしいが、この元作品を見ていないので、比較はできない。でも泣けるというのは、キャラクターに心底感情移入できたからだと思う。それだけ死ぬ運命にある社長はもちろん、「死神」も魅力的だったのだ。デスノートの新作映画が公開されているが、リュークといい、本作のジョー・ブラックといい、死神はよほど人間界を引っ掻き回すのが好きなようだ。生にしがみつく...この感想を読む
この作品は会話も有るし、音もあるんだが印象は無音なのです。なぜワタシが音が無い世界に感じるかは、これは個人的な私見だからかまわないのだが、シーンとした音が無い世界としかイメージできない映画なのです。父は自分の死期を悟っている、娘は医師、なんだろう、この設定は惨いと言わせないところが監督の腕ですねぇ。死神が見た世界はモノトーンで描かれるのでしょう。この映画に出てくる死神は、人間の生活を少しづつ楽しむ。限られた時間の間、多分ワタシたちが時間の許す限り楽しむ、終わりが来るのが判っているから、楽しい、これは多分、ご家族に病んでるお人が居たらお見せすると良いかもしれません。これは日本の「鶴の恩返し」だと思うと、楽しめてよく納得できるかもしれません。限られた時間の中で恋をする、なんて甘くて切ないんだろうと錯覚するのです。
ウィリアム“ビル"・パリッシュ
この世を去ろうとしている死神ジョーに対してスーザンの父ウィリアムが言った言葉
ウィリアム“ビル"・パリッシュ
愛するスーザンを冥界に連れて行こうとする死神ジョーに対してスーザンの父ウィリアムが言った言葉
ウィリアム“ビル"・パリッシュ
優秀な部下と婚約している次女スーザンに対して彼を心底愛していないことを見抜いていた父ウィリアムが言った言葉