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- いっそ走りながら読めたなら
4.884.88
- 文章力
- 4.88
- ストーリー
- 4.63
- キャラクター
- 4.63
- 設定
- 4.88
- 演出
- 4.50
- 感想数
- 4
- 読んだ人
- 8
基本、運動音痴寄りの私です。体育で唯一マシ気味だったのは長距離(ったって2~3キロ程度が限界)。幼少期から、専ら残念です。
そんなスポーツがパッとしない私でも楽しくがんがん読み進められたのが本作品です。
大学生10人が急に駅伝を目指します。
ランナー経験者は2人。
ま、でも小説な以上は易々と頓挫する訳がなかろう、という期待も込みで読んでいきましたが、これがまあ何て気分のいい、読後感というか読んでる最中でさえももう楽しくてしょうがない。
しんどいシーンも、もちろんあります。
素人が簡単に挑める競技じゃないですもんね。
でもそういう努力や辛い感じとか、待ってました! 「ざまぁ」みたいな意味ではなくて、こう、スポーツものを読んでる…! っていう醍醐味が大変気持ちいいのです。
後半の駅伝シーンなど、一気に読みたすぎてがっつり夜なべしました。
余談ですが私がこの本を読もうと思ったのは、「黒人は足が速いというのは偏見です」という一文を、何の前情報もなく見かけたから。
不意打ちだったので「どんな話だよ!」ってびっくりして本格的に手に取りました。
スポ根ものは別に興味ないなぁって人にもお勧めできる作品です。
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他のレビュアーの感想・評価
箱根駅伝が観たくなる!
2、3人を除いては、ほぼ陸上初心者。竹青荘の10人が1年足らずで箱根駅伝を目指すという、普通ならあり得ない設定。勝ち負けなどの結果が全てではない。それぞれに挫折・コンプレックスなど抱えてながら、純粋に走ることの意味や喜びを見い出していくという。そして、仲間と信頼を超えた絆で襷をつないでいくというドラマ。暑苦しいスポコンという感じでないところも◎。箱根駅伝。今まで全く興味なかったのに、この本を読んだらものすごく興味を持つようになりました。お正月はTVで中継を観ながら、この一人一人のランナーにはドラマがあるんだな〜と感慨深く思うようになりました。ランナーズハイを超えるという『ゾーン』、どんな感じか体験してみたいものです。
5.05.0
この種の感動は良い!
全くの素人集団が箱根駅伝を目指して夢中で向かっていく物語。かなり個性的な大学生たちの「本気」の話。「速く」というよりも「強く」なるために自分と向き合い、同時に仲間との繋がりを深めていく。ど素人が駅伝なんて・・・結局フィクションでしょ??なんて気持ちで読み始めた自分が恥ずかしくなる。人が一心不乱に努力し、ひたむきに突き進む姿は何よりも美しい!忘れかけたがむしゃらな気持ちが蘇ってきて、最高の読後感だった。「頑張ればなんとかなるんだ」「努力すると結果がでるんだ」・・・等という、忘れかけていた若さや熱い想い。彼らから貰った勇気。今更ながら、自分も頑張ろうとしみじみ思う。
5.05.0
キャラクターと共に駆け抜ける
今や直木賞作家として有名な三浦しをんの代表作…と言ってもいいのではないでしょうか。箱根駅伝へ挑む大学生たちの物語です。キャラクターの持つ葛藤や苦しさが丁寧に描かれており、一緒になって悩んだり、思いつめたり、それでも一つの目標に向かって走っていく共感がとても素晴らしかったです。三浦しをんの作品は、ヘビー過ぎない設定と所々にある笑いの要素が絶妙だと思っています。『風が強く吹いている』も同じで、辛いはずなのに思わずクスリと笑ってしまう部分もあるので、楽しく読み進められましたね。あと、この作品は特に女性の方にオススメしたいです。カッコいい男の人がたくさん出てくるところも見どころだと思います。
4.54.5
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