だれかに必要とされるってことは、だれかの希望になるってことだ
行天春彦
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まほろ駅前番外地は2009年に文藝春秋より発行された三浦しをんの作品である。 まほろ駅前シリーズ2作目の作品で、前作はまほろ駅前多田便利軒であり、第135回直木三十五賞受賞、映画化と漫画化もされている。 内容は東京都南西部最大の町、まほろ市の駅前で汚部屋清掃、老人の見舞い、遺品整理に子守に料理とあらゆる仕事を引き受ける便利屋を営む多田と、高校時代の同級生行天を中心に仕事の依頼者や二人を取り巻く人々からなる作品7編が収録。 多田便利軒は2人が中心で展開されてるが、駅前番外地は周囲の人々が主人公となるスピンオフ的な作品として展開している。 2013年にはテレビ東京系ドラマ24にて監督はモテキを手掛けた大根仁、キャストは瑛太、松田龍平主演でドラマ化もされていて、2014年には同ドラマのDVDボックスが発売されている。 まほろ市は架空の町であるが、モデルは著者の三浦が在住している町田市がモデルとなっている。
映画、小説、ともに大人気なまほろ駅前多田便利軒。その続編となるのが、このまほろ駅前番外地です。映画の続編としてドラマにもなりました。また、いろいろな事件やトラブル、人間関係に巻き込まれながら生活してます。多田とぎょうてんの関係性がとてもおもしろいです。裏社会ともかかわったりしながら、すべてを丸く?おさめていきます。こんな付き合いのできる友達がほしいなあと思います。あいかわらず、とても読みやすい構成、文体、ストーリーです。世界観にひきこまれて、数時間で一気によめてしまいました。楽しい読書がしたいというひとにぜひ、おすすめしたい作品です。
「まほろ駅前多田便利軒」のスピンオフ。オリジナルでは脇役だった人たちの目線で描かれている短編集。多田と行天はサブキャラとして描かれており、脇役の人たちの2人に対する愛(?)がほのぼのと伝わってきました。やっぱ2人は愛されてるな〜。今回は目線が変わったのと時間が経っているせいもあるかもしれませんが、多田と行天の関係はさらにしっくりしていて、漫才チックになっていて、さらに面白かったです。中でも、星くんと曽根田のばあちゃんのお話がお気に入りです。まほろ裏社会のプリンス、星くんの私生活。朝ゴハンをちゃんと作ったり、彼女に一途だったり、寝る前に日記をつけたりなど、彼の意外な一面が垣間みれて、星くんが大好きになってしまいました。裏社会での冷酷さと普段の生活の優しさのギャップがたまらない!そして、曽根田のばあちゃんの若かりし頃のロマンス。一生に一度の激しい恋物語。曽根田のばあちゃんを巡る2人の男性が、...この感想を読む
前作の「まほろ駅前多田便利軒」がとても面白かったので、続編が書店に平積みにされているのを発見し、即購入しました。 今回も、便利屋を営む多田と相棒(?)の行天のコンビが、いい味出してます。二人とも見事なまでにキャラが立っていて、面白かったです。 便利屋にやってくるお客さんも、客層ばらばら、やっかいな人ばっかりで笑えました。もちろん依頼内容も一筋縄ではいかない案件ばかりで、二人は毎回さまざまなことに巻き込まれます。 多田も行天もなんだかふざけた二人なのに、意外にまじめだったり人間的に魅力があったりで、そんなところに惹かれました。ぜひぜひ、また続編を出してほしいのですが・・・・・・。
行天春彦
仲間と歩いているときにふと静かにつぶやいた一言
柏木亜沙子
主人公たちから言われたことに感謝して言った一言