大人の階段を昇り始める魅力的な少女の物語
1作目で学校を卒業し、教師となる道を選んだ17歳(性格には16歳半)から2年のアンの物語です。教師として悩みつつも、子どもたちと確かな絆を結んでいく一方で、マリラの遠い親戚である幼い双子を育てたり、同年代の友人たちと『アボンリー改善協会』を結成して村のために活動したり、中年と言われる年になってもアンに負けず夢見る心を忘れないミス・ラベンダーと交流したりと、ますます積極的に毎日を生きていくアンの姿は、とても魅力的です。さらに、アンが少し成長することで、この作品ではロマンス要素が加わります。ミス・ラベンダーの物語のような再会の恋、親友ダイアナの身近で現実的な恋という対照的な、でも、アンにとっては等しく劇的な恋に触れ、彼女自身も、よき親友であるギルバートに対するほのかな恋心をかすかに感じ取ります。相変わらず、ドキドキハラハラの日常生活の中に、甘い恋がするりと自然に滑り込んでくる物語構成は、すごい!の一言です。 ぜひ、少し大人になって、さらに魅力的になっていくアンに出会ってください。
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