追伸。これは生まれてはじめて書いた、わたしのラヴ‐レターです。その書き方を知っているなんて。おかしなことですわね?
ジールシャ=アボット
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あしながおじさんはアメリカの作家のジーン・ウェブスターが1912年に発表した小説である。 孤児院の最年長のジルーシャは、孤児院での生活を作文にしたところそれが1人の資産家の目に止まり、願ってもなかった大学へ通うこととなる。その条件は、将来は作家になることと、大学での生活を手紙に書いて送ることだった…。 普通の小説とは一風変わった作品であることが高く評価されている。というのも、この作品のほとんどはジルーシャが資産家へ当てた手紙のみで進んでいくのである。その手紙には、寮での暮らしや学生にはつきものであるテスト、はたまたサークル活動の様子にショッピングで何を買ったのかまで記されている。筆まめなジルーシャが、少女からどんどん大人の女性になっていき、大学を卒業して作家となり資産家の正体を知るまでの物語である。 この作品が影響を受けたものとして、日本では孤児の進学のための援助者を作品名と同様に呼ぶことが多い。アメリカでは映画化もされており、日本では1979年と1990年にTVアニメ化されている。
孤児院で育ったジュディと、彼女にいろんな援助を差し伸べてくれる”あしながおじさん”とのお話。有名過ぎる物語だと思う。ストーリーは、ずっとジュディが”あしながおじさん”に書く手紙のかたちで進んでいく。それを読んでいると、ジュディの感性の豊かさが見えてくる。というか、よく表現されていて、純粋に、読んでいて楽しいな、あしながおじさんもこんな手紙が届いたらさぞ楽しかろう、というような感じ。ラストに向けての展開(ネタばらし的な)はわりとあっさりしていて、まぁ有名なだけあって多分前知識持って読む人のほうが多いんじゃないかなと思うのだが、ちょっと肩透かしをくらったような?
孤児院で育ったジュディ、後見人ができ、大学へ行くことができるようになったのですが、条件が手紙を書くこと。知らない相手に手紙を書く・・手紙というより日記ですよね。でもそれってすごく大変です。どんな人が読んでいるのかもわからず、返事もほとんどなく、何をどう書いていいかわからないですよね。でもジュディは自分の日常を面白可笑しく手紙にします。見ていてこっちがほっこりします。何より、あしながおじさんの正体がわかるくだり、私はすごく羨ましくて羨ましくて。まだドラマのような恋愛に憧れがあった時期、こんなすばらしい出会い、結末!とすごく憧れました。今思えば想像上のご年配の紳士の方がいいようにも思いますけどね・・・。
小学生の頃に読んだ覚えがあります。昔、ハウスの世界名作劇場というアニメでもあしながおじさんはあっていたと思います。とにかく懐かしい作品ですね。孤児であるジュディという少女の成長していく姿も学園の生活を通して感じることが出来る素晴らしい作品です。またこの作品の良い部分は、ジュディの手紙という形式で書かれている部分だと思います。まるで自分がジャーヴィスにでもなったかのような気分になれます。ずっとずっと昔の作品ですが、これからも色あせず素晴らしい作品ですね。大人になっても読み返しても良いですしたくさんの子供たちにも読んでいってもらいたいと思います。
ジールシャ=アボット
あしながおじさんがだれか判明し、家に帰ったジールシャがいつものように「あしながおじさん」へ手紙を書き始めます。その手紙の最後の言葉がこのセリフです。