児童本? いやいや、大人もこのファンタジーの世界にはまっちゃってください - 精霊の守り人の感想

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精霊の守り人

4.704.70
文章力
4.70
ストーリー
4.70
キャラクター
4.75
設定
4.75
演出
4.63
感想数
5
読んだ人
19

児童本? いやいや、大人もこのファンタジーの世界にはまっちゃってください

5.05.0
文章力
5.0
ストーリー
5.0
キャラクター
-
設定
-
演出
-

ファンタジーといえば、魔法や異世界の生き物が詰まった物語を想像する人が多いかもしれません。しかし、この本は一味も二味も違います。 当時、子供だった私が図書館の「児童本」のコーナーにあったこの本を最初に手にとった時、「挿絵少ない」「字がハリポタ並みに細かい」「分厚い」「表紙こわいなー」などなど、ぶっちゃけ悪い印象しかもてませんでした。 けれども読んでみたら、全然そんな事か気にならないくらいに読み進めてしまいました。 挿絵が少ない?――なにこれ?!自然と頭に映像がうかんでくる! 分厚い?――もっと読みたいのにみるみる残りのページが減るわ減るわ 本当に夢中になりました。 上橋さんの描写が細かくてイキイキしていてさらに丁寧で、字のチョイスも子供に分かりやすいように配慮して書かれた作品だったからでしょうか。ファンタジーの世界にどっぷりでした 特に大ボスの弱点が100年前の石碑と代々村に伝わる祭りの本当の意味によって分かり、最後に卵を孵化させるシーン。 これはもう、子どもも大人ものめり込むんでしまうこと間違いなしですねー笑

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その世界観に引き込まれ、読み終えるまで本を閉じることができない

バルサの孤独な闘いにつらくなるのに目が離せない川を流される人を見過ごせなかったバルサは自ら川に入り流されていた者を助けたが、それがすべての始まりだった。人助けをしたに過ぎないバルサであったが、まるで罪を犯したもののように取り囲まれ、捕らえられてしまう。ただの通りすがりのつもりがそうはいかなっかった。気がついた場所は暗い牢の中であり、身動きできない状態であった。少なからず拷問を受けて助けた理由を探られるバルサだったがものともせず死を覚悟しているようにも思えた。初めて登場したときからこのバルサという人物はただ孤独で、しかしその運命を受け入れてひたむきにしたたかに生きているように思えた。それまでの人生でいったい何があったのか、誰も信じない、自分の力で生き抜くこと以外は何も信じない。そんな人物の力強さと秘められた苦しみのようなものを感じながら目が離せない気持ちで読み進めていた。ひっそりと生きて...この感想を読む

4.04.0
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  • 2041文字
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