地震雑感/津浪と人間の評価
地震雑感/津浪と人間の感想
日本人必読の書
こういうタイトルをつけられては、東日本大震災の被害を目の当たりにし、しかもいつ自分の場所にもあのような大きな地震や津波が襲ってくるかといつも気にかけている日本人は読まないわけにはいきません。寺田氏が関東大震災時の体験、目にした被害、関東大震災よりも更に遡っての地震との比較、東大地震研究所にいた寺田氏が、誰が読んでも分かり易く書いた地震に関する考察です。とくに「流言蜚語」は、インターネットが定着した現代、嘘か本当か分からないような、しかし普段なら「何を馬鹿なことを」と思うようなことがツイッターなどであっという間に拡散されてしまいます。そういった人間の冷静さを欠いた行動に警鐘を鳴らす書物です。