天と地の守り人 第1部のあらすじ・作品解説
天と地の守り人第1部は、2006年11月に偕成社から刊行された上橋菜穂子による長編小説「守り人」シリーズの最終章「天と地の守り人」三部作の第一弾である。 新ヨゴ皇国の皇子チャグムの捜索のため、ロタ王国に向かう短槍使いの女用心棒バルサを中心に繰り広げられる、壮大なスケールの大河ファンタジー巨編である。 1996年に刊行された「精霊の守り人」から始まる壮大な物語は、「闇の守り人」「夢の守り人」「虚空の旅人」「神の守り人<来訪編>」「神の守り人<帰還編>」「蒼路の旅人」を経て、三部作「天と地の守り人<第一部ロタ王国編>」「天と地の守り人<第二部カンバル王国編>」「天と地の守り人<第三部新ヨゴ皇国編>」で終結する。この全10巻と、短編集、作品集で構成された異世界ファンタジー巨編は累計370万部を突破し、野間児童文芸新人賞をはじめとする数々の賞を受賞するなど国内外で高い評価を受けている。漫画化、アニメ化、ラジオドラマ化されるなど人気の高い作品で、アメリカをはじめ世界各国で翻訳刊行された。
天と地の守り人 第1部の評価
天と地の守り人 第1部の感想
いよいよ最終章
いよいよ守り人シリーズの最終章となりました。バルサとチャグムの物語の合流点とでもいうべきでしょうか。本書を読む前に「蒼路の旅人」を読んでおいた方が良いと思います。「蒼路の旅人」の続編ともいうべき作品です。相変わらずぐいぐいと物語に引き込まれていきます。私は個人的にバルサがチャグムに出合うシーンは大興奮でした。緊張感のある物語であるにもかかわらずこの後は、なんだか妙な安心感を感じていました。バルサなら大丈夫と。超人ではないのですが、彼らの成長する姿を過去の作品で読んでいたからかもしれませんが。チャグムは本当に逞しく成長していますね。すごく嬉しくもあり、少し寂しい感じがしています。次巻が楽しみです。
守り人シリーズ最終作の第一部
前作のラストで海に飛び込んだチャグムを探して欲しいと頼まれたバルサは、ロタ王国へ手がかりを探しに行きます。いつまでも強いと思っていたバルサですがやはり年齢による衰えが出てきているようですね。もう引退の時が近いのかもしれません。懸命に手がかりを追うバルサとは話が変わってタンダの方でも動きがあります。なんとタンダが戦場へ行くことになります。いくら兄弟の頼みでも引き受けるなんて人がいいにも程があると思います。死なないか不安です。何とかハッピーエンドで終わることを願わずにはいられません。何とか合流できたバルサとチャグムはカンバル王国へ行くことにします。まだ何も好転していないのでどうなるのか先が気になります。すぐに第二部カンバル王国編を読むことを推奨します。