人間はみんな、ちがった目で星を見てるんだ。旅行する人の目から見ると、星は案内者なんだ。ちっぽけな光くらいにしか思ってない人もいる。だけど、あいての星は、みんな、なんにもいわずにだまっている。
王子さま
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星の王子さまは、フランス人の小説家であるアントワーヌ・ド・サン=テグジュペリが1943年にアメリカで出版した小説である。初版以後、世界各国のさまざまな言語で出版され、日本では1953年に岩波書店からフランス文学者の内藤濯(ないとうあろう)による日本語訳が出されている。 2015年時点で日本での販売部数は600万部を超え、世界での総販売部数は1億5千万冊を超える大ベストセラーとなっている。 この小説は、サハラ砂漠に不時着してしまった操縦士である主人公がある星からやってきたという王子さまと出会うことから始まり、主人公が王子様から聞いた話が語られていく物語である。 児童文学でありながら「大切なものは目に見えないんだよ」といった示唆に富む本作品の言葉やエピソードは、かつて子どもだった大人たちへ向けたメッセージでもあり、深い人生哲学として様々に論じられ多くの人に愛読されている。 日本国内では2005年に著作権が満了したことで多くの出版社などから多数の翻訳本が出されており、中にはタイトルが異なるものもある。
著作権切れ(?)ということでいろんな方が翻訳されたものが一時期たくさん出回っていたけれど、自分にとってはこの内藤 濯さんの訳がすっかり染みついていて、他のを見ると違和感が大きい。主人公は、主人公であってもストーリーの中心にはいない。聞き役のような感じ。サハラ砂漠に不時着して、彼・星の王子様に出会い、彼からいろいろな話を聞くことになる。「ね、ヒツジの絵を描いて」という言葉の持つ響き。そこで主人公は羊の絵を描かず、ゾウを呑み込んだウワバミの絵を描く。誰にも通じなかったその絵が、星の王子様には通じるというところで、主人公は虚を衝かれたようなかたちに。なんとも印象的なシーン。そういう独特な雰囲気が全体を貫いていて、いい意味で酔える。
他の方も書かれていますが、子どもの頃読むのと大人になってから読むのとでは、まったく違う作品のように感じる不思議な作品です。子どもの頃、表紙の可愛らしい挿絵に惹かれて手にした時は、正直つまらない話だと思いました。王子様があちこち冒険していく話なんだろうけど、その冒険が心躍るような派手なものではなくて、大切なことをしているのはわかるけど、淡々としていて、他の冒険物語みたいに楽しくないと思ってしまい、そのまま忘れてしまいました。近年、著作権が切れるということで話題になり、ふと思い立って、再び手に取ったのですが、大人になって読んでみると、あちこちにメッセージがちりばめられていたことに気付きます。まさしく『本当に大切なことは目では見えない』ですね。
星の王子さまとの出会いは、小学校の図書室でした。可愛いタイトルと挿絵に惹かれて手に取った覚えがあります。でも、その時は内容が難しくて読み切れず、可愛い絵を眺めて終わってしまいました。 その後に本屋で見かけて、母親に欲しいとねだったら後日にプレゼントしてくれたのが、このオリジナル版でした。 星の王子さまの内容としては、大人向けのおとぎ話。主人公と純粋で可愛い王子さまの友情と、王子さまの旅のお話です。 「大切なものは目に見えない」 王子さまが友達になったキツネに教えられる言葉です。多くの人が挙げる星の王子さまの重要な場面。この本を読んだ人は、 「大切なものは目に見えない」ということを学ぶとともに、自分にとって大切なものとは何かを考えさせられるのだと思います。 ほんとうに心が温かくなる物語です。
よみがな:おうじさま
王子さま
自分がもうながくはないことを悟った王子さまは、最後に気の持ちようですべてのものの見方が変わってくることを伝えようとしました。
王子さま
バラの花とけんかをしたことをきっかけに旅にでたらめ王子さまが、バラを思い出して
王子さま
地球で多くのバラを見て王子様が言ったセリフ。王子様の星にとってバラほたった一輪の大切なバラだったけれども地球にはには何千本と同じ花があってなんだか切なくなるシーンです。