シェイクスピアの傑作
この作品はシェイクスピアの四大悲劇の一つと言われているが、本当に悲劇的なラストを迎える。
ラストを迎えた時、私はリア王は人を見る目がなかった人間だったのだな、と感じた。いくら偉くなっても、中身が付いていかなければ国を治める人物としては足りない人物なのだ。
しかも、子供を見る目がなかったとは!自身の退位の為に国を長女と次女と三女に分け与えることにしたわけだが、長女と次女がなんとまあことば巧みに父親であるリア王を喜ばせることか!自分の父に対して媚を売る彼女たちは見ていてみっともなかった。
ただ一人、冷静な三女を国から追い出してしまったときには、彼の無能さを感じた。長女と次女には簡単に裏切られるが、三女と一緒に追い出された召使が変装してリア王に仕えながら尽力するのだが、、、その甲斐虚しく戦争で三女は殺されてしまうのだ。
このラストは、本当に臨場感あふれるものだった。リア王自身は助けられたが、自分の人を見抜く力がなかった無能さのせいで三女は殺されてしまった、その恥と悲しみは彼の中で一生消えることはないだろう。彼はこの時自分が殺された方がマシだったに違いない。
リア王自信が殺されないからこそ、四大悲劇と言われるのだろうと思った。
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