さよなら、そしてこんにちはの評価
さよなら、そしてこんにちはの感想
荻原浩節(おぎわらひろしぶし)が炸裂の短編集
「さよなら、そしてこんにちは」とは荻原浩の書く小説は、ほのぼのしたりとか、にやりと笑ってしまったりとか、決して大笑いするのではないのだけれどなにか頬が緩むような作品が多い。ハッピーエンドながらもなにか切ない感じであったりとか、バッドエンドなんだけれど何か少し、完全なる絶望でなく少しゆるいというか。どちらにしても、読み終わった後に確実に自分の中で癒されているものがある。「さよなら、そしてこんにちは」は7つの短編が収録されている。そしてタイトルともなっているこの物語は、主人公が葬儀屋に勤めている。そして出入り先の病院では、まさに自分の妻が出産のために入院しているのだ。この話は葬儀屋の仕事がメインにかかれているのだけれど、病院に出入りしている葬儀屋が複数いるというくだりであったりとか、主人公が勤める葬儀屋の社長が話すセリフとかが実に腑に落ちて、リアルを感じさせる。またこの主人公。葬儀屋の社員...この感想を読む