お菓子みたいだけど、ぴりりと苦い後味の映画。 - マリー・アントワネットの感想

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お菓子みたいだけど、ぴりりと苦い後味の映画。

4.54.5
映像
5.0
脚本
4.0
キャスト
4.5
音楽
4.5
演出
4.0

マリー・アントワネットの少女期からギロチンへ至る人生を綴った華麗なクロニクル。 キルスティン・ダンストがお茶目なアントワネットを好演しています。 監督の持ち味である美しい映像と、衣裳・小道具にこだわり、音楽にも現代のセンスを取り入れるなど、物議を醸した映画でありますが、細かい演出を見ていくと、なかなかきちんとアントワネットの人となりを描けていたな、と思います。 おねだりして手に入れた洋館でフェルゼンと密会してみたり、手づかみでお菓子をほおばっていたりもしますが、子供の養育について義母とガチンコ勝負をくりひろげたり、子供を幼くして亡くし、憔悴する姿もきちんと描かれています。 ラストシーン、民衆に向かって頭を垂れる姿は、とても印象的でした。 「パンがなければ…」の言葉ばかりが一人歩きしている感がありますが、当時の宮廷を生き抜き、過酷な運命を全うした女性の話として、価値あるものだと思います。 ルイ16世役のジェイソン・シュワルツマンもなかなかの怪演です。

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全てが中途半端な作品

オーストリアからフランスに嫁いだ女性の物語は、主題が全く見えてこない物語は、オーストリアからフランスに嫁いだ女性・マリー・アントワネットを主役として進められる。マリー・アントワネットの物語は、誰しも知っているだろう。オーストリアの女帝マリア・テレジアの娘にして、フランス王妃。貧困にあえぐ民衆に「パンがなければお菓子を食べればいいじゃない」と言ったとか言わないとか。最期はコンコルド広場において、ギロチンで公開処刑された。今回考察する『マリー・アントワネット』は、怒り狂った民衆がヴェルサイユ宮殿に押し寄せ、アントワネット含めた国王一家が宮殿を抜け出すところで話が終わってしまう。マリー・アントワネットの伝記、というにはあまりに中途半端な終わり方だ。これ以降のフランスは革命の血が降り注ぐ展開になることから、キレイなうちに物語の幕を閉じようと思ったのかもしれないが、せめてヴァレンヌ逃亡事件ぐらい...この感想を読む

2.52.5
  • すらりすらり
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  • 2049文字
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