マリー・アントワネットの感想一覧
映画「マリー・アントワネット」についての感想が7件掲載中です。実際に映画を観たレビュアーによる、独自の解釈や深い考察の加わった長文レビューを読んで、作品についての新たな発見や見解を見い出してみてはいかがでしょうか。なお、内容のネタバレや結末が含まれる感想もございますのでご注意ください。
全てが中途半端な作品
オーストリアからフランスに嫁いだ女性の物語は、主題が全く見えてこない物語は、オーストリアからフランスに嫁いだ女性・マリー・アントワネットを主役として進められる。マリー・アントワネットの物語は、誰しも知っているだろう。オーストリアの女帝マリア・テレジアの娘にして、フランス王妃。貧困にあえぐ民衆に「パンがなければお菓子を食べればいいじゃない」と言ったとか言わないとか。最期はコンコルド広場において、ギロチンで公開処刑された。今回考察する『マリー・アントワネット』は、怒り狂った民衆がヴェルサイユ宮殿に押し寄せ、アントワネット含めた国王一家が宮殿を抜け出すところで話が終わってしまう。マリー・アントワネットの伝記、というにはあまりに中途半端な終わり方だ。これ以降のフランスは革命の血が降り注ぐ展開になることから、キレイなうちに物語の幕を閉じようと思ったのかもしれないが、せめてヴァレンヌ逃亡事件ぐらい...この感想を読む
華やかな映像は女性は好きかも
終始華やかな映像なので女性は好きかも知れません。マリー・アントワネットが浪費家だったというのはいろんなテレビ番組や著書でも紹介されているのである程度は知っていましたが、毎日お菓子などを食い漁り身に着けるものも買い放題、あの姿を見ると「本当にこんな人だったんだろうか」とちょっとゾッとしました。若くして結婚、そして国を引っ張っていかなければいけないという重圧で浪費家になったんだろうけれども、あまりにすさまじくビックリです。映像はカラフルで鮮やかなので好きなのですが、内容はあまり頭に残らなかったのが残念でした。キャスティングに問題ありだったのかも…
占いでこの人になったので
最初歴史の有名人であなたの前世に会う人はと占ったときに、マリーアントワネットと出たのがきっかけで知りたくなり、映画なんかないよね?さすがにって思いながら探してたらあったので即見ました。私の性格とそっくりと出たのですが、自分でもそうかもと思うぐらい自分に似た性格で驚きました。マリーアントワネット役をやった人が、スパイダーマンのヒロインをしていて好きだったからっていう理由もあります。総合的にはさみしい人だったのかな?と少し思わせる部分もありました。このマリーアントワネットの生き方私は大好きでした。でも悲しい部分もあるんですが。いい部分しかもていなかった私にとっては、占い通りでもいいかなって思いました。
音楽と映像を楽しむ作品です。
フランスに嫁いだオーストリアの皇女マリー・アントワネットの物語をソフィア・コッポラが映像化。ゴージャスな衣装、カラフルなお菓子、ヴェルサイユ宮殿で撮影した美しい映像が、クラシックやロックミュージックに合わせて美しくまとめられていて、PVを見ているようでした。結婚式や仮面舞踏会、アントワネットとフェルゼンのシーンなどは演出が素晴らしかった。主演のキルスティン・ダンストがアントワネットを王妃としてではなく、一人の少女・女性として演じていて、とても可愛らしかったです。ただ、ストーリーは誰もが知っている有名な話なので、あまり起伏はありません。登場人物にも感情移入しづらいので淡々と進みます。内容より映像を楽しむ感じです。
ソフィア・コッポラらしい
フワフワしていて、今の若い女の子が大好きそうな甘い感じの作品です。正直、当時のフランス王室を囲む環境ってあんなにきれいだったのかなとちょっと疑わしく思えるほどです。高慢で贅沢で、貧しいフランスの平民のことなど気にもかけない王妃というイメージがこの映画を観ていると変わってくるような気がします。まだ遊び盛り、甘えたい盛りの若いうちに他の国の会ったこともない王子と結婚させられて色々大変な事だってあったでしょう。今の時代の芸能人とかセレブとかだったら、全然問題なさそうなのに。そしてソフィア・コッポラの映画はやはり音楽が素敵です。現実離れしたきれいな映像と相俟って、幻想的な雰囲気がかもし出されていました。
きらびやか
個人的に好きな映画ですかね。こちらはそのネガティブな部分を上手く出し、色彩感覚が素晴らしい。いろいろな原色を散りばめつつも、下品にならず鮮やかな計算された配色。女性にしかできない繊細さで楽しめた2時間以上の作品です。ノンフィクションのマリーアントワネットとして書かれたシナリオで作られた映画なら、最低ランクかもしれないが、マリーアントワネットという女性を今までとは全く違った視点で表現した映画としてみると、とても綺麗な画面で当時の風習や文化、服装なども楽しめる。実際にこの女優さんはかわいいし、当時のドレスなども色々見れて、このかわいい女性を悪人に仕立てた民衆の方が悪い!!と勘違いしそう。
お菓子みたいだけど、ぴりりと苦い後味の映画。
マリー・アントワネットの少女期からギロチンへ至る人生を綴った華麗なクロニクル。キルスティン・ダンストがお茶目なアントワネットを好演しています。監督の持ち味である美しい映像と、衣裳・小道具にこだわり、音楽にも現代のセンスを取り入れるなど、物議を醸した映画でありますが、細かい演出を見ていくと、なかなかきちんとアントワネットの人となりを描けていたな、と思います。おねだりして手に入れた洋館でフェルゼンと密会してみたり、手づかみでお菓子をほおばっていたりもしますが、子供の養育について義母とガチンコ勝負をくりひろげたり、子供を幼くして亡くし、憔悴する姿もきちんと描かれています。ラストシーン、民衆に向かって頭を垂れる姿は、とても印象的でした。「パンがなければ…」の言葉ばかりが一人歩きしている感がありますが、当時の宮廷を生き抜き、過酷な運命を全うした女性の話として、価値あるものだと思います。ルイ16世役...この感想を読む