悲劇モノにならなかったのが成功かな?
「ポセイドン・アドベンチャー」のように、不幸な事故をパニック物や脱出劇にすることも出来たはずですが、この映画はタイタニック号を舞台にした一人の若い女性の人生と恋愛の物語になりました。 タイタニックというタイトルですし、、乗客の当時の階級社会などを描写しているし、後半には大勢の脱出の大混乱を描いてはいます。悲惨で不合理な金持ち優遇の救助の描写も良いと思います。でもこの映画の主題はタイタニックの事故ではなく、一人の女性を描いたヒロインもの映画です。 人生を翻弄され閉塞感に苦悩する女性に、ほんの一瞬差し込んだ外の世界へ通じる自由の光。短いけれども一生忘れることが出来ない出会いがあり、それが豪華客船と共に沈んでいきましたが、彼女の心の中ではそれはいつまでも輝き続けます。彼女は家から離れ一人の女性としての運命を切り開いていきます。 悲劇で儚いけれど、どこか美しくてロマンティックでもあります。そんなとても女性向けな内容の映画になっています。
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