私はちょっと苦手かも
恥ずかしながら、堺雅人さんが好きで映画から入って、なんとなくすっきりしなくて、原作を読んだのですが、伊坂さんの作品は私はちょっと苦手みたいです。借金に縛られ、巨悪の手先にされた友人にはめられて、暗殺犯に仕立て上げられた主人公。友人や逃亡中に知り合った人に助けられながら、追手から逃げ続け、結局は逃げ切る話なのですが、真犯人が捕まるわけではないところが、なんとなくすっきりしなくて。主人公の覚えのない証拠映像が出てくるのは、巨悪が主人公そっくりに整形した人物を用意したからで、主人公が逃げ切るために選んだ方法も、結局その整形手術にかかわった人物の勧めで別人になること・・・仲のいい人たちには、姿形は変わっても自分だとわかるメッセージをこっそり伝えるのですが・・・それって、結局元のようには暮らせないわけで・・・どんな形であれ、冤罪に巻き込まれたら、元の生活に完全に戻ることは難しいのだろうけど、全く別人として生きるしかないなんて・・・なんだかやりきれなさが残ります。
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