ゴールデンスランバーの感想/考察/ネタバレ

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小説レビュー数 3,368件

ゴールデンスランバー

4.004.00
文章力
4.29
ストーリー
3.79
キャラクター
4.14
設定
4.00
演出
4.21
感想数
9
読んだ人
28

ゴールデンスランバーの感想一覧

伊坂 幸太郎による小説「ゴールデンスランバー」についての感想が9件掲載中です。実際に小説を読んだレビュアーによる、独自の解釈や深い考察の加わった長文レビューを読んで、作品についての新たな発見や見解を見い出してみてはいかがでしょうか。なお、内容のネタバレや結末が含まれる感想もございますのでご注意ください。

信頼してくれる人の大切さ

首相暗殺の濡れ衣を着せられて逃亡する主人公とそのお友だちのお話です。こんな風に国家の陰謀に一般人が巻き込まれることがあるんかいな、怖っ!と思いました。見どころは、自分を信頼してくれる人の大切さ、でしょうか。主人公が好人物のため、たくさんの人が逃亡の手助けをしてくれます。主人公が二枚目っていうのも魅力のひとつかもしれません。大学時代の友人・元カノ、元職場の同僚、昔助けた元アイドルなど。そして、連続通り魔殺人犯まで!?彼らの手助けがちょっとづつ重なって、逃亡の成功につながっていきます。主人公にとって「都合良すぎ!」な展開が多くありますが、大目にみることにしましょう。私の中で1番盛り上がったのは、主人公の父親と報道陣の対決シーン。「ちゃちゃっと逃げろ」と言い放つところは、父親が息子をどれだけ信頼しているかが伝わって、おもわず涙してしまいました。残念ながら、国家の陰謀を暴いたり、何故主人公が陥...この感想を読む

4.04.0
  • hanionhanion
  • 121view
  • 473文字

大きな力との孤独ではない戦い

主人公・青柳雅春は首相暗殺の嫌疑をかけられ、逃亡を強いられることに、というのがこの小説の簡単な(簡単過ぎる)あらすじだが、ここが伊坂幸太郎作品だなぁと思わずうなってしまうのが、逃亡しながら、青柳雅春が自分のこれまで築いてきた信頼できる人間関係を駆使していくところだ。つまり、青柳雅春が本当に“いいひと”で、周りの人たちはそれが分かっているから、それぞれが青柳雅春を助けるために動くことになる。そういう人と人とのつながりを強く感じさせてくれるところが、ハードながらもあたたかい話だなぁ、と思う。ネタバレ。これ、普通に読んでいて気付いた方どれくらいいらっしゃるんだろう?第三部、事件から二十年後、これ書いたのは、青柳雅春本人だ! 読み直していてそれに気付いたときは本当に興奮した(笑)。ヒントはある。二十年経って、自分なりに事件のことを調べたんだなぁ、ちゃんと人としての生活を送っているんだなぁ、とい...この感想を読む

4.04.0
  • ゆーゆー
  • 99view
  • 407文字

私はちょっと苦手かも

恥ずかしながら、堺雅人さんが好きで映画から入って、なんとなくすっきりしなくて、原作を読んだのですが、伊坂さんの作品は私はちょっと苦手みたいです。借金に縛られ、巨悪の手先にされた友人にはめられて、暗殺犯に仕立て上げられた主人公。友人や逃亡中に知り合った人に助けられながら、追手から逃げ続け、結局は逃げ切る話なのですが、真犯人が捕まるわけではないところが、なんとなくすっきりしなくて。主人公の覚えのない証拠映像が出てくるのは、巨悪が主人公そっくりに整形した人物を用意したからで、主人公が逃げ切るために選んだ方法も、結局その整形手術にかかわった人物の勧めで別人になること・・・仲のいい人たちには、姿形は変わっても自分だとわかるメッセージをこっそり伝えるのですが・・・それって、結局元のようには暮らせないわけで・・・どんな形であれ、冤罪に巻き込まれたら、元の生活に完全に戻ることは難しいのだろうけど、全く...この感想を読む

3.53.5
  • 月読三葉月読三葉
  • 74view
  • 432文字

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