片想いのあらすじ・作品解説
片想いは東野圭吾のミステリー小説。主人公の前に大学時代に所属したアメフト部のマネージャーが10年ぶりに姿を現すのだが、再会した彼女は男性になっており、さらに殺人を犯したと告げる。 西脇哲朗は大学時代にアメフト部に所属しており、その日はかつての定例の飲み会の帰りだった。帰宅途中、今日の飲み会には出席しなかったマネージャーの日浦美月と遭遇する。なぜか美月は筆談で「どこかで話をしたい」と主張したので、哲朗のアパートに連れて行くことにした。哲朗は美月と同じマネージャーだった理沙子と結婚している。アパートに到着すると理沙子はまだ帰宅していなかったのだが、そこで話を始めた美月の声は完全に男のものだった。美月は自分の過去を順を追って話し、大学卒業後に結婚をして小さな子どもまでいたのだが、自分の性に違和感を感じて家を飛び出したのだという。ちょうどそこに理沙子も帰宅するのだが、二人の前で美月は自分が殺人を犯したことを告白する。
片想いの評価
片想いの感想
性別とは何を分けているのだろうか?
元々、東野圭吾作品が大好きでしたがこの作品は1、2を争って大好きな作品です。この本では、性同一性障害の方の生きにくさ、苦悩がとてもよく表現されていると思いました。性別とは何を分けているものなのかと思わされました。体の性別と、心の性別。簡単にはこれが一致していない人が性同一性障害とされています。しかし、現実はこんな簡単なものではありません。最近では性同一性障害とは一般でもよく知られる病気の一つになっています。しかし、カミングアウトをするまでのことはほとんど、知られていません。この障害を受け入れるためにはどれほどの苦悩があることかは、この本を、読んで初めて知りました。そして、自分の回りにもこのようなことで苦しんでいる人がいるのかもしれないと思いました。そして、この本を読みながら性別とは何かと考えたとき、答えが見つかりませんでした。体が男だから男、体が女なら女、と単純にはいきません。そこに心...この感想を読む
唯一読んだ東野圭吾作品
東野圭吾氏の作品では最初で最後になると思われる作品です。どうもこの人の書く、軽すぎる文章が好き人なれません。トランスセクシャルを扱っていると言うのが興味深くて読んでみましたが、特にこれと言って目新しいとか、興味深い話の展開があるわけでもなく、何の感動もありませんでした。東野圭吾氏の小説はずいぶん人気があるようですが、他の作品をぱらぱらと捲ってみても、この「片想い」で抱いた「軽さ」と全く同じ「軽さ」ばかり感じるので、真面目に読んでみようと言う気が起こりません。もしかするとテレビや映画にした方が面白いのかもしれませんね。私は観ないと思いますけど。
男女の関係とは
主人公である哲朗は毎年恒例行事とかしている大学時代のアメフト部の集まりにいつものように参加していた。誰にでも付き合いってあるものですよね。いつのまにか当たり前になってるんですよ。集まるのが・・・その帰り道、もうかなりの間顔を出してきてなかった当時のマネージャーである美月を見つけ、哲朗は自宅へと招待しました。ちょっと大胆ですよね。あなたなら誘えますか?でも自宅に招いたことである告白を受けてしまうんです。なんか人間関係ってただでさえ単純のようで複雑すぎるものなのに・・・さらにこの作品だと混乱してしまいそうなほどこんがらがるところがありました。性ってテーマは難しすぎますよね。色々と読みながら自分なりに答えを出そうと思ったりもしましたが・・・結局のところ結論を出すことはできませんでした。あなたは結論を出せますか?男女の関係についてそして性について。この感想を読む