流星の絆のあらすじ・作品解説
流星の絆は、『週刊現代』に2006年9月から2007年9月まで連載されていた推理小説であり、単行本は2008年3月に講談社より出版され、2008年上半期小説部門打ち上げ第1位という大ヒットを記録した。著者は、名著『秘密』『白夜行』の東野圭吾である。 この小説の主役は、両親を何者かに殺された3兄弟である。彼らは流星に、必ず犯人に復讐すると誓った。そして、14年が経ち、時効を迎えようとしているときに、彼らは犯人への重大なヒントをつかむ。しかし、上手く進みそうだった復讐計画には、大きな誤算が生まれてしまったのである。それは、妹が抱いてしまった恋心だった。兄弟という絆を中心に、様々な登場人物が複雑に絡み合う、スリリングな復讐劇である。 2008年10月にはドラマ化され、3兄弟を二宮和也、錦戸亮、戸田恵梨香が演じた。また、第46回ギャラクシー賞において、第3回マイベストTV賞グランプリを受賞するなど高い評価を得た。
流星の絆の評価
流星の絆の感想
兄弟愛
洋食店を経営する夫婦が殺害される。残された幼い三人の兄弟達は大人になっても助け合いながら生きている。時効間近になんとか犯人を探し出そうと動き出す。当時からの担当刑事や犯人と思われる人物の息子との接触の中で事件解決の糸口が次々と見えてくる。謎・殺害理由・関わる人物等々、リズム良く話が展開していき面白い。兄弟それぞれの人物像もよい。東野作品では好きなほうである。被害者家族の心理が上手く描かれていると思う。どんなに重大な事件でも風化するが、被害者家族が抱え続ける悲しみや闇を知り、切なくなる。また、犯人を知り、なんとも言えない絶望感で悲しくなるが、読後感は悪くない。
三人の兄弟。
結末は衝撃でした。思いもよらない結末。いつも東野圭吾さんにはいい意味で期待を裏切ってくれるので東野圭吾さんの描く世界がとても好きでいます。特にこの作品は最初、分厚いなぁ、と思い、読み切れる自信はなかったのですが結局、自分にとってはめちゃくちゃ早いスピードで読み終えていました。有明3兄弟はどうやって成長していくのか、周りにとりまく人たちの様子と両親を殺した犯人への復讐心。悲しい運命を背負って生きるこの三人に心を持っていかれました。それにこの三人を支えてくれる刑事さんの思いやる言葉も胸に響きました。ずっと、この三人は一緒に暮らして行ってほしいと読みながら願っていました。
兄弟の愛…感動しました
幼いころに両親を何者かに殺された3兄弟長男・次男・妹は復讐を誓いながら大きくなっていきました。時効間近になり、成長した彼らは動きだします。事件当時から彼らを見守ってきた刑事を利用し犯人の手掛かりを危険を冒しながら探っていきます。そんな中で、明らかになっていく新事実.が次々に明らかになっていきます。本当は血のつながりがなかった妹の存在・・・・知りたくなかった両親の過去・・・・揺れ動くそれぞれの感情の中で兄弟の絆はどのように変化していくのか・・・目がはなせませんでした。そして最後に犯人を見つけ出したとき兄弟の復讐を果たすことが出来るのか・・・感動のラストがそこにはありました。