真夏の方程式のあらすじ・作品解説
真夏の方程式は東野圭吾による推理小説で文芸春秋から刊行され、文庫版は文集文庫から発売されている。 話は親戚が経営する旅館に向かう小学5年生の恭平と湯川が電車の中で出会うところから始まる。海底鉱物資源開発についての住民説明会に呼ばれた湯川が泊まる旅館は恭平の親戚の旅館であった。彼らが出会った日に旅館に同じく泊まっていた塚原正次の変死体があがり、当初は事故死が濃厚だと思われていたが捜査が進むなかで他殺である可能性が高くなっていく。亡くなった男性は元刑事であった。この土地をを訪れたのはなぜなのか。調べをすすめていくうちに塚原が16年前に担当した元ホステス殺人事件にぶつかる。何かを隠している様子の旅館の家族。子供が苦手な湯川と理科が苦手な恭平のかかわりあいの中で湯川が気付いてしまった事件の真相とは。 2013年に映画が公開され主人公湯川を福山雅治、相棒役の刑事岸谷を吉高由里子、事件の鍵をにぎる人物川端成美を杏が演じた。
真夏の方程式の評価
真夏の方程式の感想
この季節タイムリーな1冊!
小学五年生の恭平が夏休みに親戚が経営する旅館滞在中に起こる殺人事件を、恭平とたまたま仕事で玻璃ケ浦に来ていた湯川教授と一緒に犯人を見つけていくという物語です。面白いのは、湯川教授は、玻璃ケ浦の開発調査の為に来ているのですが、恭平を使い、様々な実験をし、疑問解決をしていきます。環境問題にも色々考えさせられます。私は、小学生の時、実験が大嫌いでしたが、湯川教授の様な人物にあっていたらきっと好きになっていたでしょう。物語の結末は、想像していたのと違い、やや納得がいきません。東野圭吾ファンもきっと私と同じ気持ちであると思いますが、この夏、ぜひ読んで頂きたい1冊だと思います。ちなみに、映画化もされますよ。
不完全燃焼
もうすぐ映画化もされる話題作。ようやく文庫化されたので購読しました。伯母一家の経営する玻璃ヶ浦の旅館で、夏休みを過ごすことになった少年「恭平」。電車の中でガリレオ湯川と知り合った彼を通じで物語が展開します。湯川は仕事の関係者が用意していたホテルをキャンセルし、少年と同じ旅館に宿泊することに。そこで殺人事件が・・・。最近の東野さんらしく、人情路線で手堅くまとめたという印象です。普通に考えれば、よくできたミステリとして楽しめます。ですが、売れっ子で大好きな作家さんだけに、どうしても厳し目の評価になってしまします。特に物語の真相・結末には納得できませんね。ファンとしては不完全燃焼といった所存でしょうか。被害者の死因が一酸化炭素中毒だけに。