「好きだ」という言葉 こいつはタイミングがムズかしくて時期がずれると”口にしてはいけない”言葉になったりする
弄内洋太
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1989年から1992年の間、週刊少年ジャンプに掲載された桂正和によるSF恋愛漫画。作者自身初となる恋愛漫画だが、映画や小説、ゲームといった様々なメディアミックス展開が行われた代表作の一つ。全15巻からなり、1~13巻は「あい編」、14・15巻は「恋編」と2編に分かれている。 純粋な心の持ち主のみ見えるという不思議なレンタルビデオショップで貸し出されるビデオを再生すると現れる「電影少女」(ビデオガール)。恋に悩みそのビデオを借りた少年達がビデオガールの助けを借りて展開する恋愛模様を描いている。「れん編」は連載期間が短く知名度も低いため、様々なメディアミックスにおいては「あい編」を原作としていることが多い。特筆すべきは「リアリティ」で、それまでの少年漫画ではあまり描かれることがなかった、「こと細かな心理描写」をストーリー・絵柄の両方向から作者は追求している。少年漫画であるが女性読者からの支持も高い作品である。
連載開始時の「大人の事情」本作開始前(1989年)は作者桂正和はヒーローやSFを扱うモノを書きたかったらしい。しかし、かの有名な少年ジャンプ編集者、鳥島和彦氏の意向で恋愛モノを書くこととなりこの「電影少女」がスタートした。つまり本作はある意味自発的ではない。むしろ恋愛を中心にすることが苦痛ですらあったようである。それなのに連載終了後20年の歳月を経て、今尚名作であり続けている。上記のいきさつはwikiや作者のインタビュー記事で容易に読めるので長くは書かない。本作がどのような苦難を乗り越え、どのように名作になったかを考える。ここからは私の予測、考察である。桂正和に恋愛ものを指示した編集は何を狙ったのだろう?初連載作品「ウイングマン」でもラブコメ、美少女戦隊モノの要素が強くあるが、本人はストイックなヒーローものが書きたかったらしく、これらも編集の意向であるという。本意ではないのにそれなりの...この感想を読む
桂正和氏の画風の転機になった作品桂正和氏の作風は特に女性の描写に関して、実際にいる女性のように可愛らしいと定評があるが、その画風の転機になったのが「電影少女」だと言える。それまではやや丸い感じの、アニメ絵のようなポップな画風であったが、電影少女以降桂氏が「漫画の女の子より実在の女の子の方が魅力的であることに気づいた」とインタビューなどで述べているように、一気に画風が実在の女性に近い絵になり、背景他の書き込みも一気に細密になっていく。桂氏の作品は、青年層へのサービスカットでやや性的な描写も多用されており、女性のお尻を書かせたら桂氏の右に出るものはないと評判であるが、電影少女では連載時やコミックスの初版で掲載されていた性的描写が問題視されて二版以降大幅に改変されている。PTAにより性的描写から良くない印象を与えてしまったこともあるようだが、実際の内容は涙なしには読めない青春時代の恋愛物語である...この感想を読む
30年間ジャンプを読んできて、こんなに絵が上手く、泣ける作品はない。最初に読んで感じたことは、モテナイ男の子が理想の女の子を求めて、レンタルビデオ屋に行ったぐらいにしか思わないと思います。実際読んでいくと女の子のかわいらしさ(アイちゃん)もてうち洋太の性格に心が引かれていきます。人が人を好きになることは構成上恋愛漫画として多数ありますが、もし、好きになった人が人間ではなく期限付きの人間だったら?と想像するとせつなくなりますよね。本当に漫画でも感情が主人公に入ると思います。特に中学生ぐらいの子に読んで欲しい作品です。桂先生は話が上手いよりも画力がずば抜けています。人間の質感の表し方、一瞬の表情などが細かいですが、読者に対してもすごく伝わります。ネタバレになりますが、注目は、主人公がガラスの階段を血だらけになりながら登るシーンは圧巻です。現代ではDVD、ブルーレイが当たり前ですがVHS世代はもちろ...この感想を読む
よみがな:もてうち ようた ニックネーム:“モテナイヨータ" 所属:私立貫大高等学校1年 性格:状況に流されやすい優柔不断な性格 特徴:思春期真っ盛りの冴えない高校生 価値観:「自分が傷付きたくない」という自己防衛的側面も強い。 特技:父親の影響を受けて絵を描くことを特技としている 癖:嫌なことがあると...
弄内洋太
告白できずに終わった片思いの女性を思い出しての洋太のモノローグ
弄内洋太
以前片思いをしていた同級生のもえみちゃんが彼氏の貴志と別れたと聞いた際に洋太が思ったモノローグ。