今のおれたちはちょうどあのタコのようにつよい風を受けてくるくるまわっている!でもおれたちはあのタコの足のようにふたりいる!ふたりで力をあわせてもう一度ゼロからやり直せばきっとまた立ち直れると思うんだ!
才野茂
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まんが道は藤子不二雄Aによる自身の体験を元にした自伝漫画である。 1970年、週刊少年チャンピオンにて連載開始。当初は漫画家を目指す人向けの入門講座に載せられたプチコーナーであった。 その後様々な雑誌を点々とするも2013年に完結を迎えるまで43年にわたって描き続けられた、藤子不二雄Aの作品の中で最も長い連載作となる。 漫画好きの主人公満賀道雄は転校先の小学校で同じく漫画が大好きな少年才野茂と出会う。またたくまに親しくなった2人は共に漫画家を志すようになるのであった。 2人が尊敬して止まない偉大なる漫画家手塚治虫を訪ねに行ったり、漫画家になるため上京し、同じく漫画家を目指す仲間達の集うトキワ荘に入居するなど、主に実話が元となっているが中にはフィクションも含まれる。 主人公の満賀道雄が藤子不二雄Aであり、物語りの終盤は藤子不二雄A自身の恋愛体験など私生活が多く描かれている。 1986年と1987年、2度テレビにてシリーズドラマ化されており、2014年には第18回手塚治虫文化賞を受賞した。
まんが道ー満賀の苦悩このマンガは、藤子不二雄両者の、自伝的要素を含む漫画である。しかしただの漫画が好きな青年が、漫画家を目指すだけの内容になっているわけではない。その中には二人であるがゆえに起きえる紆余曲折な出来事などもあり、普通のサラリーマンではないような苦悩を乗り越え、こんにちの藤子不二雄を勝ち取るまでの、夢に向かってすさまじい努力をしてきた二人の青春物語になっている。「あきらめず、夢に向かって突き進む」ということが、具体的に一体どういうことなのか、どういう心境なのか、ということがよくわからない若者にとっては、一読すべき内容になっている。主人公は藤子不二雄Aがモデルとなった、満賀道雄、という少年である。この少年は小さいころから運動もできず、クラスでもあまり目立たない、いわゆる現代でいうところの「スクールカースト」の最下層に位置する少年だった。しかしその少年が唯一夢中になれることが「マ...この感想を読む
才野茂
大失敗をした後に再び漫画家を志す決心をする際の一言。