プリンセス・トヨトミのあらすじ・作品解説
プリンセス・トヨトミは、万城目学による小説作品。2009年に文藝春秋から出版された。 舞台は大阪、突然大阪府の商業・営業活動が停止してしまった。東京から調査に訪れていた会計検査院の3人と、それとはまったく関係ないように思われる二人の中学生を中心に、事態は思わぬ方向へ進んでいく。はるか昔から大阪の地下に眠る「大阪国」をめぐるストーリーである。 万城目が得意とするパラレル、ファンタジーの要素がふんだんに取り入れられた作品で、万城目による「関西三部作」のひとつ。大阪が持つ「お笑い」「にぎやか」等のありがちなイメージは作中ほとんど見られず、著者の万城目は「日常的な大阪の姿」を意識して描いたという。 2009年にはラジオドラマ化、2011年には世界観をリアルに再現した映画化作品が公開された。原作の人気の高さからか、映画は公開初日から順調な滑り出しを見せ、映画観客動員ランキングは初登場2位、最終興行収入は16.2億円を記録した。
プリンセス・トヨトミの評価
プリンセス・トヨトミの感想
性同一性障害の中学生
大阪らしくお好み焼き屋さんが出てきます。そこの一人息子は性同一性障害でセーラー服着て中学に通い始めます。毎日神様にお願いしてたけど、神様は女にはしてくれませんでした。当たり前のように、中学ではいじめられます。もうその設定だけで、何だか切ないのに、彼は父に教えられた、守るべき者のために強く変わっていきます。ミステリーとしても面白いですが、中学生の心の動きがとても瑞々しくて、私は好きです。とにかく、彼を、彼だけを応援して読み終えて、ほんわかしました。良かったなぁと思いました。良い作品だと思います。素敵でした。
大阪国の誕生
東京から大阪にある3人組がやってきた。その3人組の職業は会計検査院調査官。聞きなれない言葉。でも超重要な調査官たち。わざわざ東京からですよ。良くないことがあったってことです。その中にひときわすごい人がいた。鬼と呼ばれたその人物。彼は税金の無駄遣いを徹底的に追求し追い詰めることを得意としていたのです。税金は国民から搾り取られているもの。あっ言い方が悪かったですね。国民が払っている国を維持、そして生きていくのに必要なお金。それを勝手に使い込まれるのはゴメンですもんね。でも実際のこの世の中には様々なムダが有り、私たちの知らないところで私たちが一生懸命払ってきた。生きるために払ってきたお金が蛇口をひねるように、いや締め忘れたかのようにドバドバむだに使われているんですよ。まぁその調査団は大阪での実地検査を少しずつ終えていき、ある商店街に来るんです。辺鄙なところというかなんというか。まぁそこに怪しい...この感想を読む
プリンセス・トヨトミの登場キャラクター
真田大輔
よみがな:さなだだいすけ 年齢(作品時):14歳 性別:男 国籍:日本 住まい:大阪 所属:大阪市立空堀中学校2年B組 特徴:色白でぽってりとした体型、穏やかそうな顔立ち、長い睫毛 癖:榎木大明神にお参りする 好きな食べ物:お好み焼き 家族:父:幸一、母:竹子
松平元
よみがな:まつだいらはじめ ニックネーム:鬼の松平 年齢(作品時):39歳 身長:175cm 性別:男 国籍:日本 所属:会計検査院第6局副長 特徴:短い髪にすっきりした額、少々面長な顔に、太い眉や意志の強そうな口元 癖:眉間にしわを寄せる 好きな食べ物:アイス