どんぐり姉妹の評価
どんぐり姉妹の感想
どん子とぐり子、2人の姉妹の話
生まれた病院の裏庭にいっぱいどんぐりが落ちていたことから名づけられた、2歳違いの姉妹、どん子とぐり子。2人は、幼い頃交通事故で両親を亡くし、親戚の間を転々として育つという苦労を重ねたが、現在は、祖父の残したマンションで2人で静かに暮らしている。この2人が、読者となんていう事のないメールのやり取りをするサイト、「どんぐり姉妹」を立ち上げ、活動していく様と、2人の生活ぶりを収めた小説です。主人公は、少し引きこもり気味のぐり子の方です。現実の話や、夢の話、過去の回想、などが織り交ぜられ、物語は進みますが、大変だった事もあるのに、穏やかな毎日に感じてしまうのです。人生は、大きな広い海の中を漂っていくようなものなのだなあ、と感じる一冊です。静かな気持ちで読書をしたい時に良い本だと思います。