サウスポイントの評価
サウスポイントの感想
よしもとばなな作品の中で一、二を争う逸品
よしもとばなな作品はあらかた読んでいるのだが、その中でも特に個人的な思い入れの強い作品。昔好きだった人と再会して、、というお話で、自分の人生の中で似たような経験をしたことがあるのでつい感情移入して読んでしまった。彼のことを考えていて、もう死んでしまったのかという思い付きが頭から離れなくなって泣いてしまった主人公に対して、彼が自分が本人だと打ち明けることができずに、そうだと肯定してしまう流れがおかしくてせつなくてとてもいとおしかった。本当に、そんなことして、そのあとどうするつもりだったんだろう(笑)。人と人とのつながりを大切にしていきたいと考えさせられるような物語。