けれども誰だってほんたうにいいことをしたらいちばん幸せなんだね。
カムパネルラ
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小説レビュー数 3,368件
銀河鉄道の夜は、宮沢賢治が1924年ごろから晩年まで執筆していた小説であり、生前は未発表のまま未完で残された物語である。晩年までに何度も推敲が繰り返されており、第1次稿から第4次稿までの形態が存在し第4次稿が最終稿だと考えられている。初出は1934年に刊行された文圃堂版全集に収録されており、2015年時点では各出版社から単行本や文庫本、全集の一部として収録されるなどの形で多数出版されている。 本作品は、孤立しがちな貧しい少年のジョバンニが、星祭の夜に親友のカンパネルラとともに不思議な銀河鉄道の旅を経験する物語となっている。宮沢賢治独自の造語や文体が駆使され、四次元的宇宙観や宗教観が結集した本作品は、彼の代表作であるとともに日本の児童文学の傑作の一つともなっている。 これまでにアニメ映画や実写映画、ミュージカルや影絵劇、プラネタリウム作品などの形で数多く作品化されたほか、小説や楽曲、漫画やアニメなどさまざまなジャンルの作品に取り入れられたりモチーフにされるなど非常に影響力の高い作品である。
宮沢賢治の文章は、きれいだから好きだ。童話のようだけど、大人向けのようでもある。猫の事務所や、セロ弾きのゴーシュ、ほしめぐりの歌など、ジブリ作品に影響を与えた作品が収録されている。宮沢賢治ファンや、学校での読書感想文用だけじゃなく、ジブリファンにもおすすめの一冊。銀ボーイズというバンドの歌にもなっている。いろいろなところに影響を与えている作品だ。タイトルになっている銀河鉄道は、実は未完成の作品で、ところどころ、空白がある。いじめられっこで、母思いの少年ジョバンニが主人公。解釈はいろいろあるけど、わたし的にはまっすぐ読むのが一番すきだ。
宮沢賢治作品の中で、1番好きだと言ってもいいかもしれません。これぞ、宮沢賢治ワールド! という作品かなと思います。大人になってからも、時々読み返していましたが、ここでレビューを見て、また読みたくなって手に取りました。親友の死出の旅に、わけもわからぬまま同行することとなった少年。その途中で出会う、同じく死出の旅へ赴くさまざまな人々。その誰もが、死に直面して感じる思いを、この先も生きていく少年に押し付けるのではなく、何気なく、まさしくたまたま列車に乗り合わせた者同士の世間話のようにさりげなく語りかけます。まさか、死出の旅とは思ってもいない少年は不可思議な気持ちでそれを受け止め、最後の最後まで現実に起きている悲劇に気付きません。だからこそ、読み手である私も、読んでいる間中、感じていた美しくて、切ない気持ちをどう言葉にしていいのか、わからなくなってしまうのだと思います。どれほど、言葉を尽くして...この感想を読む
タイトル作品の銀河鉄道の夜は、少年ジョバンニが、親友であるカムパネルラと銀河鉄道に乗って旅にでます。夜空を駆ける列車…なんとも幻想的で夢のある設定です。その内容は切なく、涙無しに見ることはできません。他にも、宮沢賢治の世界が堪能できる短編が複数収録されており、大変夢のある1冊となっています。私は、母に勧められて読みましたが、これは子供にも読ませてあげたいです。昔の作品であるにもかかわらず、今読んでも新しさを感じます。それってすごいことですよね。純粋で綺麗で美しい。初めて読んだのは中学生のころであまりわかりませんでしたが、大人になってから読み、その綺麗さに憧れに似た感情を抱きました。
よみがな:かむぱねるら 性別:男性 ポリシー:ぼくはおっかさんが、ほんとうに幸になるなら、どんなことでもする 特徴:せいの高い 価値観:誰だって、ほんとうにいいことをしたら、いちばん幸なんだねえ 趣味:雑誌を読む 家族:青じろい尖ったあごをしたカムパネルラのお父さん 服装:ぬれたようにまっ黒な上着 持...
カムパネルラ
カムパネルラが銀河鉄道の中で主人公ジョバンニに言った言葉。ジョバンニは最初、この言葉の意味が分からなかったが、夢から覚めた後、カムパネルラが川で溺れた友人を助けるため川に飛び込み、友人は助けたが、自分はおぼれ死んでしまう。 「ほんたうにいいこと」とは何か考えさせられる言葉である。
灯台守
青年の不幸な話を聞いて、主人公のジョバンニがほんとうのさいわいのためになにができるのだろうと、ふさぎ込んでいるときに、灯台守がなぐさめた場面