あしながおじさんの感想一覧
ジーン ウェブスターによる小説「あしながおじさん」についての感想が6件掲載中です。実際に小説を読んだレビュアーによる、独自の解釈や深い考察の加わった長文レビューを読んで、作品についての新たな発見や見解を見い出してみてはいかがでしょうか。なお、内容のネタバレや結末が含まれる感想もございますのでご注意ください。
不朽の名作?
孤児院で育ったジュディと、彼女にいろんな援助を差し伸べてくれる”あしながおじさん”とのお話。有名過ぎる物語だと思う。ストーリーは、ずっとジュディが”あしながおじさん”に書く手紙のかたちで進んでいく。それを読んでいると、ジュディの感性の豊かさが見えてくる。というか、よく表現されていて、純粋に、読んでいて楽しいな、あしながおじさんもこんな手紙が届いたらさぞ楽しかろう、というような感じ。ラストに向けての展開(ネタばらし的な)はわりとあっさりしていて、まぁ有名なだけあって多分前知識持って読む人のほうが多いんじゃないかなと思うのだが、ちょっと肩透かしをくらったような?
憧れました。
孤児院で育ったジュディ、後見人ができ、大学へ行くことができるようになったのですが、条件が手紙を書くこと。知らない相手に手紙を書く・・手紙というより日記ですよね。でもそれってすごく大変です。どんな人が読んでいるのかもわからず、返事もほとんどなく、何をどう書いていいかわからないですよね。でもジュディは自分の日常を面白可笑しく手紙にします。見ていてこっちがほっこりします。何より、あしながおじさんの正体がわかるくだり、私はすごく羨ましくて羨ましくて。まだドラマのような恋愛に憧れがあった時期、こんなすばらしい出会い、結末!とすごく憧れました。今思えば想像上のご年配の紳士の方がいいようにも思いますけどね・・・。
懐かしい
小学生の頃に読んだ覚えがあります。昔、ハウスの世界名作劇場というアニメでもあしながおじさんはあっていたと思います。とにかく懐かしい作品ですね。孤児であるジュディという少女の成長していく姿も学園の生活を通して感じることが出来る素晴らしい作品です。またこの作品の良い部分は、ジュディの手紙という形式で書かれている部分だと思います。まるで自分がジャーヴィスにでもなったかのような気分になれます。ずっとずっと昔の作品ですが、これからも色あせず素晴らしい作品ですね。大人になっても読み返しても良いですしたくさんの子供たちにも読んでいってもらいたいと思います。
手紙をかきたくなる
小学生のときに、学校の図書館で読み、中学生のときに塾の課題で原書を読んだ。最近になってまた再読。昔ながらのお話なのに、ラストが少女漫画的ですごく好き。あしながおじさんへ送る手紙という形をとって物語は進行していく。文章はわかりやすく、ユーモラスで、読んでいて楽しい。感謝の気持ちから、ずっと何年も手紙を書き続けるって、今時あまりない話だ。あしながおじさんを読むと、だれかに手紙を書きたくなる。というか、こういう手紙をかく相手がほしくなる。なんだか、温かい気持ちになれる。子供にも大人にもおすすめの本。一家に一冊おいておいても損はない。
よくぞ書いた
返事をもらわないまま、一方的に手紙を書き続けるって大変なことだなと思って読んだおぼえがあります。きちんと読んでくれているのかもわからない、手紙がついたという事実だけがそろえば、中味は白紙でもわからないのではないか、自分ならいろんなことを考えてしまうと思います。だからジョディが、「どうせ読んでもらってませんよね。」という感じの手紙を出した後、思いがけないお返事をもらって大喜び、自分がだした意地悪い手紙の反省をするところはとてもよくわかります。さぞびっくり、後悔しただろうと(悪いけれど)笑ってしまったところでもあります。細かなところまで、彼女の学生生活・活動の様子がユーモアたっぷりに描かれているので、最後まで飽きることはありません。ハッピーエンドにほっとしながら、返事の来ない手紙、よくぞ書いたって思います。
手紙もいいなと思わせてくれるユーモアたっぷり
孤児院で育ったジュディが、文章を書く才能を認められ、匿名の慈善家の援助で大学に行くことになるのですが、その条件が手紙で様子を知らせること。というわけで、この物語は、冒頭を除き、ジュディが『あしながおじさん』とあだ名をつけた匿名の慈善家へ書き送った手紙の形を取っています。大学生活のこと、勉強の内容のこと、友達のことなど、たわいもない内容なのですが、ジュディの手にかかるとユーモアたっぷり、とてもおもしろい読み物になります。さらに、ジュディのいいところは、援助を受けているからと言って媚を売るようなことをしたり、ただ従順に指示に従ったりするのではなく、時に、自分の意見を率直にぶつけ、指示に逆らったりもするのです。それさえも、生意気・わがままな印象にならず、痛快で面白おかしくなってしまいます。そして、彼女の生活に彩りを添えるのが、『ジャーヴィ坊ちゃん』という上流階級なのに紳士然としておらず、永遠...この感想を読む