わたしは出さないわ。
舞台は函館、小雪主演、今は亡き森田芳光監督による作品です。 夢を持つ知人に、小雪演じるマヤは叶える資金にとサクッと大金を提供します。 その割にマヤに派手さは全然ない。なんなんだこのお金。 そして、そんなマヤの行動の外で起こるちょっとした事件も巷を賑わせます。 彼女に関わった人たちが考えるお金の使い道の中では、小池栄子の旦那役のピエール瀧の演じる人の想いにはいろんな意味で一番キュンとさせられました。 もし大金が自分のところに転がり込んできたら…マヤのようには使わないだろうな。 でもマヤにはマヤなりの気持ちがあって、それはそれで理解できます。 扱うテーマがお金という生々しさを孕むものなだけに、作品をつつむ雰囲気がやけにフンワリしてるのはバランス面で意図的なものなのではと推測。 エンターテイメント色は程々の薄さですが、時間を経ていても、あとからじわっと思い返せる作品です。
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