愛だな。そういうの愛って言うんだよ。宇宙じゃ知らねえよ。少なくとも地球じゃ、愛って呼ばれるんだ。
サリー
理解が深まる映画レビューサイト
映画レビュー数 5,784件
雰囲気のまとまりと、自己満足で終わらない完成度の高さ。こういうぱっと見、おしゃれさんが好きそうな雰囲気良さそうな映画は、雰囲気だけ良くて伝えたいものがよくわからなかったり、作者の自己満じゃないかと思うほどの出来のものがまれにあります。もちろん玄人が観たら違う視点で観れるのかもしれないし、映像作品としては雰囲気重視のものも良いと思いますし、正直僕自身もそういう作品は嫌いではないです。しかし本作は雰囲気だけの作品にとどまらず(解釈がうまくできず、そう感じている方もいるかもしれませんが)、ストーリーもしっかりしていて感動でき、大切なことを教えてくれる、そんな映画という感想を持ちました。窪塚洋介、新境地にして真骨頂「GO」や「狂気の桜」、その他近年の作品でもそうですが、窪塚さんといえば少々気の強そうないわゆる「オラオラ系」の役が多かったり、強めなセリフまわしが特徴的な俳優さんですが、今回のテル役は...この感想を読む
窪塚洋介と小雪が共演している映画。脳に障害のある、純粋な少年テルは、祖母のやっているコインランドリーで洗濯物が盗まれないように見張る仕事をしている。ある日、いろいろあってコインランドリーが売られてしまう。テルは最後に残されていた水江の洗濯物を返す為、水江をおいかけて田舎に行く。その道中で鳩使いのおじさんに出会い、最終的には水江と共に住まわせてもらう。水江は盗癖のある女性で、自殺未遂の経験もある。テルがあまりにも純粋で、水江はその純粋さに甘えたり、励まされたりする。逮捕された水江を待って、鳩使いをし、過去に水江と来た川原で待っているテル。すばらしいエンディングだった。
「GO」などで人気が沸騰し人気絶頂期だった窪塚洋介の主演作品です。相手ヒロインは小雪ですね。窪塚洋介は「Go」の時とは違った繊細な感じがする普通っぽい青年を演じています。話は祖母が経営するコインランドリーの番をしていた窪塚洋介が、ワンピースを忘れていった小雪を追いかけて小雪の田舎まで追いかけていくという、まぁ、ありがちな超展開の作品ですね。とはいえ、ストーリーボードはともかく、そこに描かれている雰囲気はなんとなく落ち着いて見れて気持ちがいいものがあります。役者の雰囲気と演技がいい味を出しているなと思います。とても小さな物語なのですが、見ていて気分が良くなるタイプの映画です。
よみがな:みずえ
サリー
故郷に帰った水絵が、ワンピースを忘れていたのに気づいたテル。ある日、ランドリーが閉鎖することになったので、テルは彼女に忘れ物を届けに行く。テルはヒッチハイクして、サリーという男の車に乗せてもらう。その途中の店で、サリーは「水絵が好きなのか?」と聞くと、テルは「分からない」と答えたので、「普通はヒッチハイクまでして、こんな遠くまで、服一枚を届けに行くか?」と言い、テルにこう教えた。
テル
テルがワンピースを忘れた女性にそれを届けてあげたときのことを、それとなく祖母に話すと、祖母はその女性のことを「メギツネ」と呼んだ。ある日の朝、テルは掃除をしているとき、祖母がいつも言っていたことを考えた。それはあの日「メギツネ」がとても悲しい顔をしていたからだった。
水絵
テルが「メギツネ」のことを考えてたある日、彼女がやってきた。そして、洗濯の最中に、彼女は「洗濯が終わったら、バス停まで送ってくれない?」とテルに話しかけてきた。テルは「いいよ」と言った。彼女は、テルとバス停まで歩いているとき、あんまりしゃべらないテルに、こう話した。