燃えよ剣
司馬遼太郎の「燃えよ剣」は、北海道出身の子母澤寛の「新撰組始末記」がベースとなって書かれているといいます。 隊長の近藤勇同様、多摩時代から新選組結成を経て各地での戊辰戦争、隊長の近藤は途中で戦死するが、土方は蝦夷地での箱館戦争で戦死するまでの生涯を描がいています。 新選組時代の土方は鬼の副長として恐れられていたが、次第に角が取れて丸くなり、箱館戦争においては仏の隊長として尊敬されているのです。 北海道・函館の五稜郭は観光名所として大勢の観光客が訪れているが、戊辰戦争の最後の戦いの地としては、余り知られてはいないようです。 江戸から明治に改元する1868年、京の“鳥羽伏見の戦い”に始った戊辰戦争は、明治期になっての1869年の箱館戦争でもって最終的に終了するのです。 土方は、官軍が函館の総攻撃を開始する頃、敗色が濃くなっても新選組や前線兵士を救うため、わずか人数を従え騎馬で出陣している。 元より死を覚悟しての陣頭であった。 戦死の後、土方の遺体は僚友らにより五稜郭に運ばれ葬られた。 享年35歳の若さであった。
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