映画篇のあらすじ・作品解説
映画篇は、金城一紀原作の現代小説である。2010年に文庫本化されている。 少しずつ繋がりをもっている5つのストーリーが収載された小説集。同著者が描いた小説・対話篇との繋がりをもった続作品の内容構成となっており、ファン待望の渾身の書き下ろし小説となっている。実際の名作映画をモチーフに、悲しみや心の傷が埋められ、明るい未来へと導かれる姿、人と人の絆を描いており、映画ファン必読の一作。映画離れが近年加速する中で、改めて自分にとって映画とは何かを自問自答すると共に、映画のストーリーの力が人の人生を左右し、救ってくれる大きな影響力をもっている事を実感できることから、登場する映画に興味をもち、鑑賞したい衝動に駆られる作品となっている。金城一紀の著書には、フライ,ダディ,フライ等の多数の読者家を魅了し、映画化されている名作があるため、金城一紀の世界観を愛するリピーター達に親しまれている。本屋大賞第5位に輝き、コミカライズされ、更に注目を集めた。
映画篇の評価
映画篇の感想
映画好きにぴったりの物語
面白かったーーー!全部で5つの話が収められていて、それぞれがほんの少しつながっている、という構成。同じ作者・金城一紀さんの小説「対話篇」ともつながっていたので併せて読むといいと思う。どの話も読み応えがあってとても良かったけれど、最後の「愛の泉」がピカイチだった!家族皆の心の支えみたいな存在のおばあちゃんを喜ばせるために、「ローマの休日」の上映会を開こう、というお話。簡単に手に入れた物は簡単に失われてしまうということ、大事なことを成し遂げたい時は最後まで気を抜いてはいけないということ、泣いていないで闘わなくてはいけない時があるということ、でもそれは周りの助けを借りても良いということ、etc.etc.たくさんのメッセージが込められたお話だったと思う。良かった!この本に出て来た映画逐一観たい。