シャーロック・ホームズの帰還のあらすじ・作品解説
シャーロック・ホームズの帰還は、ライヘンバッハの滝壺で宿敵モリアーティ教授と相打ちして亡くなったと思われていたホームズが、ワトソン博士の元に姿を現す所から始まっている。最終話の第二の汚点で、ホームズは引退を表明する。 ホームズシリーズの執筆に嫌気がさしていたアーサー・コナン・ドイルは、熱烈なファンと出版社の求めに応じて再執筆を始める。短編集としては第3作目で、イギリスのストランド・マガジンに1903年10月号から1904年12月号に連載された13編を1905年に発行している。 最初の空き家の冒険で、急に変装を解き、ワトスン博士を気絶させるほどびっくりさせているが、その時のホームズの様子から、友人に寄せる熱い思いを知ることができる。また、踊る人形には、暗号の手紙を読み解く箇所があり、徐々に解読されていく過程がパズルを解いていくようで大変興味深い。金縁の鼻眼鏡の犯人や、スリークォーターの失踪の当事者やホームズに敵対的な態度を取る人物の、思いや心遣いを汲み取る人間臭いホームズの人柄も魅力的に映る。
シャーロック・ホームズの帰還の評価
シャーロック・ホームズの帰還の感想
コナン ドイルがついに折れた
コナンドイルに殺されて強制終了していたシャーロック・ホームズシリーズですが、熱狂的なファンたちからの批判、中傷など、反響がものすごかったらしいです。そして、破格の契約金に折れた形でホームズを復活させました。10年も何してたんでしょうか、放浪の旅をしていたとか説明してましたが、本当のところは誰も知らないというのがまた面白いですね。突然ワトソンの前に姿を現して、驚かせようとするちゃめっけは変わっていませんでした。ワトソン気絶しちゃうなんてよっぽど驚いたんですね。さて、10年のブランクがありながら、事件を解決するその手腕は少しも衰えをみせないところがさすがホームズという感じでした。