社会問題である「いじめ」「学校の隠蔽体質」に焦点を当てたミステリー
本作は宮部作品の中でも非常に読みやすいです!主人公が中学生達だからですかね。 ある日、不登校だった生徒が校庭で死体で発見されて、それが自殺なのか他殺なのかというところからストーリーが始まっていきます。 そこから事件を目撃したという告発状が出回ったり、その真否についていざこざがあったり、新たな事件が起きたり、人間関係が複雑になっていきます。 教師や警察、親、友人、色んな人物と協力しながら、あるいは敵対しながらゲームのように進んでいきます。 展開は非常に面白く、読者を飽きさせない書き方です。 さすが宮部さんだけあって人物像の描き方も上手く、一人一人に魂がこもっています。ただ現実として、ここまで物事を深く考えられる中学生はいないと思いますが。 あと、時代背景がやけに古くて今の人が読むと少し違和感はありますね。携帯電話はない時代の中学生なので(ネタバレになりますが、公衆電話なんかが一つの鍵になるくらいです)。
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